地球温暖化をくい止める最も効果的な方法は、「人類が絶滅すること」である。しかし、残念ながら自らが絶滅してまで人間以外の地球の生命を救おうと考える人間はいない。従って、人間の考えられる地球温暖化対策は、飽くまで人類の存続のための地球温暖化対策とならざるをえない。
2024年02月26日に千葉商科大学がMIRAI Timesというサイトに掲載した「地球温暖化を抑えるために一人ひとりができることは? すぐ実行したい身近な地球温暖化対策」という記事よると、「今日からできる、15の地球温暖化対策」として以下の15項目が挙げられている。
1) 節電、節ガス 2) 節水 3) 省エネ家電の選択 4) CO2排出が少ないエネルギーの選択 5) 環境負荷が少ない移動手段を使う 6) フードロスを出さない 7) 肉食の割合を減らす 8) 地産地消・カーボンフットプリントを意識する 9) プラスチックや過剰包装を避ける 10) 3Rやリペア、リメイクを実践してごみを減らす 11) リモートワークを増やす 12) 住まいの省エネ対策をする 13) 植物や野菜を育てる 14) CO2排出量が少ないレジャーを楽しむ 15) CO2削減に取り組む企業や団体、政党を支援する
この内、1)2)6)7)の4つの対策は個人レベルでも比較的実践が容易だと思われる。また、これらは日常生活の最も基本的なレベルでの対策なので、最も多くの人々に関係し、それゆえ最も効果の高い地球温暖化対策であるとも言える。
一見すると、この4つの内、個人的な対策として最も実践が容易だと思われる対策は6)の「フードロスを出さない」だと思われる。個人としてのこの対策方法には、「個人がフードロスを意識して消費活動を行う直接的対策方法」と「個人の消費活動が間接的にフードロスを低下させる間接的対策方法」の2種類がある。
まず前者の直接的対策方法であるが、これは消費活動の前後の2段階で実践が可能である。つまり、「賞味(費)期限間近の見切り商品を購入する方法」と「購入したものを無駄なく消費する方法」の2種類の実践方法が可能である。しかし、賞味(費)期限間近の見切り商品の購入はいつでも誰にでも可能なことではないし、購入したものの無駄のない消費は家庭内の炊事担当者の采配に大きく左右される可能性が高いのであまり効果的ではない。
次に後者の間接的対策方法であるが、これは個人の消費動向が産業界におけるフードロスの低下に影響を及ぼすことによる対策方法である。そもそも最もフードロスの生産量が高いのはコンビニや外食産業であると思われるので、一個人がここでのフードロスを減らすことは一見難しいように思われるかもしれない。しかしそうではない。
そもそもコンビニ(convenience store)は利便性(convenience)を追求するという点に特化することによってその存在意義を獲得している業態で、利便性の追求と引き換えに地球温暖化問題をはじめ様々な問題(健康問題、ゴミ問題など)を引き起こしている業界なので、そもそもコンビニを利用するということ自体が地球環境にマイナスであるということは否定できない。よって、「コンビニは利用しない」というのが地球温暖化防止に極めて有効な対策方法であるということが言える。なぜなら、この方法は実行が非常に容易だからである。しかし、もしあなたがこの対策方法が困難だと思うなら、それはあなたのライフスタイル自体が「地球温暖化スタイル」になっているということを証明しているのではないだろうか。
次に、外食産業には様々なものがあり、一概には言えないが、一個人が実行可能な対策方法としては、直接的には「食べ残しをしないということ」、言い換えると、「食べきれない量の注文をしないということ」。そして間接的には「ビュッフェ形式のような食べ放題のメニューは利用しないこと」が有効な対策方法だと考えられる。これによってフードロスは減少していくであろう。
次に実行容易な対策は7)の「肉食の割合を減らす」である。これは一見すると極めて容易に実行でそうに思われるが、実は極めて困難な対策方法である。つまり、端的に言うと、「牛肉・豚肉・鶏肉の順番に消費を減らす」ということだが、以前のブログ「SDGsの正体(その50)」で採り上げたように、肉食に慣れ親しんでいる人には、「肉食を控える」というのは非常につらい事であると同時に、自己のライフスタイル(生き方)を否定されたように感じる非常に受け入れがたい事だと考えられるからだ。
実はもう一つ、非常に重要な対策方法がある。SDGsの正体(その45)で述べたように、それは店頭で購入可能な物品の電動式自販機の利用をやめることだ。日本はアメリカに次いで自販機の数が多いことで有名な国だが、24時間稼働するその電力使用量は相当なものである。我々はこのような自販機なしで生活できないのだろうか。我々の祖先は自販機なしの時代を長い間生きてきたはずである。もちろん我々にも自販機なしの生活は容易に可能である。ただ少し不便になるだけだ。実際のところ、自販機を利用することがほとんどない人には自販機はなくなっても何の問題もない。この少しの不便ささえ我慢できさえすれば1)はすぐにでも実行可能な対策なのである。自販機を利用しないという消極的行動によってこの対策は実行可能なので、1)の「節電」こそ日本人の最も実行容易な地球温暖化対策であると言える。しかし、もしあなたがこの対策方法も困難だと思うなら、やはりそれはあなたのライフスタイル自体が「地球温暖化スタイル」だということを証明しているにすぎないだろう。
自分にとって都合の悪い地球温暖化対策には目を瞑って、自分にとって都合の良い地球温暖化対策だけ声高に叫ぶということをしていても、地球温暖化を抑止することは不可能である。今や我々人類にはライフスタイル(生き方)の抜本的な変革が求められているのだ。ということで、私の提案する4つの温暖化対策は以下の通りである。
⑴店頭で購入可能な物品の自販機の利用をやめよう!
⑵コンビニの利用をやめよう!
⑶外食で食べ放題メニューの利用をやめよう!
⑷牛肉や豚肉や鶏肉の消費を減らそう!
「自販機業界やコンビニ業界や外食産業界や食肉業界への影響を考慮すると、これらの温暖化対策は問題であり、非現実的である。」と考え続ける限り、地球温暖化も進行し続けるだろう。我々は事態がそれほど甘くないこと、そして利便性を追求するライフスタイルを抜本的に変えていかなければならない現実に早く気付かなければならない。
(写真:あきたこまち 5kg 275バーツ)
