【なぜ肉食批判が受け入れられないのか】
<自己の正当性に対する不信感>
ヴィーガンをマイナス評価することは何を意味するのか。ヴィーガンをマイナス評価する評価者はもちろん非ヴィーガンである。したがって、ヴィーガンがマイナス評価を受けるということは、非ヴィーガンがプラス評価を受けること意味する。非ヴィーガンはヴィーガンをマイナス評価することによって、自らの立場をプラス評価する。つまり、非ヴィーガンはヴィーガンのマイナス評価を通じて自己を正当化するのである。ではなぜ自己の正当化をするのか。
自己の正当化は自己の正当性が危機に瀕していることを意味している。つまり、非ヴィーガンはヴィーガンによって自己の正当性が脅かされるため、ヴィーガンをマイナス評価することによって自己の正当性への脅威を低減しようとするのである。しかし、この脅威は減少はしても0にはならないと思われる。なぜなら非ヴィーガンは自己の正当性に対する不信感からは逃れられないからである。
以上の議論から、(その43)で考察した「非難されているという非ヴィーガンに内在する潜在意識」は、肉食における自己の正当性に対する不信感に由来するということが明らかとなったのだが、これは、(その44)で考察すべきテーマとして挙げたテーマ①:「人間はいかにしてこの潜在意識を獲得するに至ったのか。」という問いに対する答えへと我々を導いてくれる。
