<MDGsとSDGsの違いについて>

 

 一般的な説明によると、MDGsでは途上国のみに焦点が当てられていたのに対し、SDGsでは世界中のあらゆる国が対象となったのが大きな違いである。それは、2000年からの15年間に、開発途上国における出生率の低下及び教育水準の向上に一定の成果が見られ、次の段階の目標を設定する必要が発生したためである。というよりむしろ、本来の目標に移行可能な段階に達したと判断したからだと考えるべきである。

 すなわち、SDGsの本来の目標とは、ブルントラント委員会の報告書『Our Common Future』で示された地球環境問題の解決(改善)である。それゆえ、SDGsでは、経済活動に関わる目標が登場し、社会的な課題と企業の利益を両立させていこうという方向性が示されたり、気候変動・海・陸など環境に関する個人でも取り組みやすい課題が提示されたことにより、「経済」「社会」「環境」を統合させた地球規模の課題に対し、国家だけではなく、企業、個人など、さまざまなステークホルダーが参画しやすいものとなったわけである。

 つまり、MDGsはSDGsの本来の目標である地球環境問題の解決に向けた下準備であり、世界人口の抑制への協力を開発途上国に取り付けるための必要条件であった。そして、MDGsでは唯一目標7でしか取り上げられなかった「環境の持続可能性の確保」という地球環境問題解決の目標が、SDGsでは目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、目標11「住み続けられるまちづくりを」、目標12「つくる責任 つかう責任」、目標13「気候変動に具体的な対策を」、目標14「海の豊かさを守ろう」、目標15「陸の豊かさも守ろう」の5つの目標に拡大設定されていることからも、SDGsの最重要目標は地球環境問題の解決(改善)であるということが分かる。

 さらにこれを裏付けるものが国連人口基金(UNFPA)という国連機関のホームぺージに見出される。

 UNFPA(United Nations Fund for Population Activities)は、国際的な資金によって開発途上国や経済移行諸国がリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)や個人の選択に基づく家族計画サービスを改善できるように人口関連の支援を行う機関であるが、ではなぜ人口関連の支援を行うUNFPAがSDGsの目標達成を支援するのか。

 次回から、「国連人口基金東京事務所」のホームページを覗いていくことにするが、当ホームページには、SDGsの17の目標と国連としての各目標への関わり方が詳しく説明されている。

(つづく)