第3章以降は、第2章で掲げられた目標を達成するために必要または重要と考えられる具体的な方策が列挙されることになる。

 まず第3章。ここでは、地球環境悪化を緩和するために、地球環境悪化の一因である現在の世界経済の仕組みを変える必要性が唱えられる。特にここで問題視されるのは、世界経済に搾取されている開発途上国の現状である。地球環境保全の大きな鍵を握っているのが人口増加の進む開発途上国であると考えられる以上、開発途上国の協力を取り付けるには、開発途上国の抱えている問題解決は大前提だからである。この視点はSDGsにも受け継がれ、ますます重要な観点となる。

 第4章では、第2章で言及されていた人口抑制の問題について考察されるが、「家族計画」の問題は、1974年のブカレスト世界人口会議以来、開発途上国から大きな反発を受け、人口増加が地球環境を悪化させる原因であるという視点は「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)」という形でSDGsに受け継がれていく。

 第5章では、当面の増大する世界人口の問題を緩和するために、食糧問題が安全保障の問題として考察される。やはりここでも南北問題が根本に据えられており、生産基盤としての土壌や水や森林等の地球環境の保全を通じて開発途上国の食糧問題を解決することによって、先進国主導のテーマに開発途上国を取り込もうとする意図が表れている。(つづく)