故 高山林太郎氏の最後の本となった「誰も言わなかったアロマテラピーの本質(エッセンス) 新しい視点で見直すアロマテラピー集中講義 」は出版直後に回収・絶版になったことは多くのアロマテラピストがご存知です。回収の理由は、(実のところは)一部の役員の私益のための公益社団法人や、海外のアロマの著名人に対する侮辱的な表現があったためなど、多くの推測があります。藤田忠男博士は、出版社がはじめから発禁本を書かせたとも仰っていた。つまり、本が売れるのを待つよりも、大きな団体から口止め料をもらい、回収した方がよっぽど儲かるからという見方です。なるほどね。回収となると、著者に印税も払わなくて済む。高山林太郎氏と当時のビジネスパートナーはハメられたのかもしれません。
回収の理由はさておき、この本で高山林太郎氏が自分を落としてしまったのは否定できない。本文は、業界を知る人には目新しい情報はないが、独特のシニカルな表現が面白かった。文体も万人に理解出来るよう配慮されており、さすが言葉屋だと思った。この調子で終わればよかったのだが、後書きが不要だった。後書きの文末に、言葉屋が書いたとは思えない、稚拙な文章があった。「本当の本物の精油を知りたい人は編集部まで連絡してください。」と。高山氏の様なインテリが最後の最後に女子高生レベルの文章を書いたのはなぜだろう。ズバリ本人に聞くのも気の毒だったので、聞かなかったが、本人にはいろいろと辛い事情があったのだと思う。誰も聖人君子のようにはいかないのだから、これくらいの事情は理解してあげようと思って、私は何も聞かないままでいました。
業界の事をここまで勇気をもって書いた高山氏が、本当の本物(こんな表現あるの?)の精油と言うのだから、「これこそ信頼できるものかもしれない!」と速攻で連絡を入れた方が何人かいらっしゃる話は聞いており、詳しい話も耳に入っている。その話をまとめたところ、要するに、残念ながら「これが何故?」と言うものだったらしい。耳に入ったのは、「これが?」と疑いを持ち、高山氏からのフォロー電話などにも心を動かさなかった方たちの話ばかりなので、情報として偏っているのかもしれないが、そのお勧め精油を信じなかった方々は、その件で高山氏に失望されてしまったようです。恐らく、この本の酷評は、この要らない後書きのせいで増えてしまったように思えます。 本人に話すべきだったのかもしれませんが、色々とご事情があり、そのオススメ精油を売らねばならなかったのかと思い。言いたいことを胸にしまっておりました。そのことを少し後悔しています。 さすがに私には、その「本当の本物の精油」と言うものを一度も勧めませんでした。勧めてくれたら、そこでズバッと言ったかもしれませんが・・・。 高山氏も、天国では生活の心配をされていないでしょうから、私もそこに行ったときに話すとしましょうか。