ホメオパシー | forestwalkingのブログ

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2013年の暮れに、突然この世を去られた、理学博士 藤田忠男先生の研究を掲載していくブログです。

ホメオパシーと薬事法
■ホメオパシーそのもの

非科学的な理屈で世界的に広まっているホメオパシー医学は日本にも入ってきている。 なんらかの商品を販売している。巧みに薬事法違反を回避しているところをみると確信犯のようだ。 世の中が景気が悪くなる中、原価のない商品で稼ぐほどおいしい仕事はない。それがホメオパシービジネスだ。 原理的に、最も利益が上がる商売をやるものだ。

ホメオパシーは今世紀でもっとも成功している呪術である。 つまり、暗示や思い込みによる効果はあるが、物理学、化学という科学の裏付けがない。 中世の呪いが現代に受け継がれてしまった。 日本の医療関係者にホメオパシーがいるので受診しないこと。普通の病院に勤務している。 プロファイルでホメオパシーを名乗っている。これがルールなのだろう。 なぜ、ホメオパシーに「入信」したのか聞いてみたい。医学部病院で悲惨な現場を見てしまったのではないでしょうか。 ホメオパシーの医師には、たとえ患者が死亡しても責任をとらない医師がいる。薬事法無視ではないですか。 そもそも医薬品ではない水のようなもので手術・治療をするという。単なる誤解であってほしい。



■ホメオパシーは日本に多い

海外のホメオパシーが日本に流入してきた。 日本人は厳しい経済環境にある。若者は失業で生活保護の者も多い。 これらが国家予算を逼迫していることはテレビ報道で見る。ホメオパシーが入り込む余地がある。 要領よくカネを儲ける仕組みを提供する。ネットワークビジネスと呼んでいたものだ。 その中の一員で入るのだが、逆にオカネを取られてしまうのか。詳しいことはわからない。 自業自得の世界なのか。商店街が消えていく中で、ホメオパシーの利益率は高いのか。 化粧水の中身は水だったような商品もある。消費者は騙されて使うだけなのか。



■英国ホメオパシー

英国の薬事法 Medicines Act は古いもので、改正される。その中でホメオパシーレメディーが規制される。 もちろん、日本では既に規制されている。医薬品でもなく、単なる雑貨品なので、効果・効能を標榜して販売してはならない。 日本には英国から輸入されてきた商品が多いという。 英国で認められていることを根拠に、日本で売ろうとしてきたのか。英国からの輸出ができないと、困るのは日本のホメオパシーという。



■ホメオパシーと薬事法違反事件

朝日のニュースです。 ホメオパシーのごとき事件は昔からありました。西洋医療を受ける機会を失わせるのです。2010年5月に、 東京都東大和市内の病院の集中治療室に担ぎこまれた女性は、悪性リンパ腫が悪化して人工呼吸器を付け、声も出せない状態だった。 ホメオパシーに頼り、救急搬送されたばかりで、入院から11日後に死亡した。 両親によると、女性がホメオパシーを、3年前に、離婚直後で精神的に不安定な時に友人に紹介された。 昨春から体調を崩し、全身の痛み、強い肌荒れを訴え始めた。女性は、今までのホメオパシーの努力が無駄になると受診を拒み続けたという。 気を失いかけたすきに、母親が救急車を要請して、搬送先で、初めて悪性リンパ腫と診断された。 精神的に弱っているときにホメオパシーに助けられたと思うと傾倒してしまうのだろう。 同じような話しは日本の信仰宗教でもありました。がんの場合は手遅れになってしまうので注意すべきだ。

さいたま市では2009年5月、生後6カ月の男児が体重5千グラム前後の低体重のまま死亡した。 両親は助産師の勧めでホメオパシーに傾倒していて、医療を受けさせなかったようだ。 市児童相談所は、病院の受診拒否などを虐待と判断して強制的に入院させたが、男児は5月2日に死亡した。

ホメオパシーでは、病気の症状が重くなっても、自然治癒力が増した証拠の「好転反応」ととらえる。 これが患者を病院から遠ざけているとの指摘がある。 日本ホメオパシー医学協会は説明ができないという。 このように朝日の記者は書いている。

ホメオパシーの理屈では、体に毒が入ることで、病気の抵抗力が生じると教える。がんでは、がんで体が弱くなると、 それによってがんに対する抵抗力が生まれると教える。 患者としては、病気の抵抗力が生じて来るのをひたすら待っていることになる。それで、最終的に転帰が来るのだ。 ホメオパシーとアロマテラピーとは結びつかない。精油の医学的効果により、西洋医学の治療が必要がないとはいわない。 あくまでも、補完的に使われる代替療法だ。特に、がん、高血圧、糖尿病は西洋医学の治療が進んでいるところで、 患者の受診の機会を妨げないようにすべきだ。 緊急性を必要とするので、受診をすすめるべきだ。



■薬事規制当局の立ち入り検査

2010 年 9 月始めの朝日新聞のニュースで、薬事法広告表現に関する立ち入り検査がありました。 とても、勉強になる事例なので、ここで書いておきます。

ホメオパシーという世界的規模の代替え医療の研究グループがあります。 この団体の医療方法に問題があるとのことは指摘されていました。伝統医療ですから、当然ながら、本質的に薬事法に触れるわけです。 同療法普及団体「日本ホメオパシー医学協会」関連の販売会社「ホメオパシージャパン」に、砂糖玉のレメディーに関して、東京都が踏みこんだという。 情報提供が厚生労働省に寄せられ、当局が8月に立ち入り検査を行った。 薬事法では、薬事監視員は、立ち入り検査をして、関係者に対して質問をすることができるわけです。 そして、業務改善を指導することができます。 同社の商品広告表現に、特定の病気に対する効果・効能を標榜している表記がみつかり、都が改善を求めた、というのが真相のようです。 薬事法では厚生労働大臣から承認・認可されていないのに、明示的、暗示的を問わず、病気に効く医薬品であるかのように広告することを禁止しています。 明示か暗示をしたりして、医薬品であるかのような表記をしていると、その製品を医薬品とみなすことがあります。 「ホメオパシージャパン」の医薬品製造販売業の認可、厚生労働大臣による同製品の承認について問われるでしょう。 場合によると、無承認・無認可医薬品の販売ということになりましょう。

立ち入り検査は検察庁の強制捜索ではなく、「ホメオパシージャパン」の同意が必要だ。 都薬事監視課は、レメディーのパンフレットなどの商品広告について調査して、 病気に効くように受け止められかねない表現が一部に見つかったといい、改善を求める行政指導をしているという。 しかし、実際は立ち入り検査前に広告表現は入手しているのですが、改めて現場にあることを確認したわけです。 都は、2003年ごろにも、ホメ社に同様の検査をし、広告方法について改善を指導したというので、今回は2回目にあたる。

企業側の態度も堂々としている。「確信犯」なので、悪いことをしているという認識はないようだ。 ホメ社は立ち入り検査に関し「薬事法の解釈・運用も徐々に変化しているようであり、お互いの認識合わせをし、 指導があればその都度、変更を行ってきている。今回もその一環。法律を順守した企業活動の徹底をはかっている」とコメントしている。 日本ホメオパシー医学協会は、ホームページに「レメディーは食品であり、医薬品ではない」「レメディー自身が病気や体の部位に効果があるという記載は×」などと記している。 一方、同協会関連の出版社の書籍の中では「学問として情報を提供する」(同協会)として、 レメディーの種類ごとに「大特徴 高熱のNo.1レメディー」「場所 皮膚、リンパ腺、脳」などと解説しているという。

確かに、商品広告ではなく学問的な論文等の記載は薬事法広告表現ではないので、法律には抵触しない。パンフレットは商品広告のメディアであり、 それは商品を売りこむ意図があったとして、広告表現になるのだろう。 当局は、「広告の定義」を根拠にしています。 学術的な記事であれば、論文として学術雑誌で発表すればよいのだ。

結論的にいうと、伝統医療はある意味では学問的な要素がありますが、医薬品を暗示するような、 ホメオパシーに関する、特定の伝統医薬に関する記事がパンフレットの中に見出されたということが、 動かぬ「証拠」になってしまう。そして、そのパンフレットが、販売会社で見つかったということは、販売促進に使っているということだ。 仮に顧問の医師のクリニックの机の上で見つかったわけではないのだ。無承認・無認可医薬品の販売ということになれば、 薬事法違反になり、当局のウェブサイトに掲載され、製品の自主回収が進むことになるのだろう。 販売した製品の回収は義務付けられます。企業の関係者は大見栄を切っているようですが、 回収を忌避したときなどは、責任者の刑事責任も免れず、懲役3年以下、300万円以下の罰金、もしくは併科、になるのだろうか。 初犯であれば、執行猶予がつくでしょう。 当面は、ホメ社が薬事法違反を認めて、製品の自主回収を始めるか、注目しておきましょう。 行政法では、裁判で争うこともできるようになっています。しかし、「証拠」が押さえられているので、勝ち目はないでしょうか。 悪あがきになり、かえって世間に醜態をさらしてしまいます。逮捕のときは、責任者の顔がテレビに露出してしまうかもしれません。 そうなれば、ホメ協会のダメージにつながります。今回はおとなしく法に従うしかないでしょうか。 薬事法広告表現規制は厳格適用になり、ここでひとつの事例を紹介しました。企業広告担当者の参考になれば幸いです。

当局の薬事法適用のやりかたには裁量幅があります。今度は厳格になっています。これは継続するでしょう。 薬事法広告表現規制が厳格適用になっているという噂は以前からあったのです。 そのときまでに、「あぶない広告表現」が書かれているメディアは撤去、廃棄すべきだったのです。 庶民感覚では、ホメ社は「逃げ遅れた」だけでしょうか。 今回の事例は薬事規制当局のデモンストレーションのひとつで、警告であることは間違いないでしょうか。 朝日新聞にも掲載されているので、マスコミの手配など、当局側も準備がいいことです。



■ホメオパシー博士とは何か

ホメオパシー博士がいるようだ。Ph.D.hom. とタイトルがついている。 米国にはホメオパシーの医科大学があり、医師を養成している。 ホメオパシーの遠大な学問体系があるようだ。ホメオパシーの博士になってどんな仕事をするのか。



■ホメオパシーに対して薬事法改正

EUの指令に基づき各国の薬事関連法規が改正される手順だ。 英国では、ホメオパシー製品に対して、電話やオンラインでレメディを入手することができなくなる。 また、ホメオパスが、クライアントへレメディを処方したり、分け与えたりすることができなくなる。 更に、クライアントは、英国に一握りしかないホメオパシック・ファーマシー(ホメオパシーの薬局)から、 個別にレメディを受け取らなくてはならなくなる。

日本でもホメオパシー製品が入手できなくなるという。日本の科学的アロマテラピーにとってはよいことなのだ。