精油の分析化学 | forestwalkingのブログ

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2013年の暮れに、突然この世を去られた、理学博士 藤田忠男先生の研究を掲載していくブログです。

精油の分析化学
■精油の分析化学とクロマトグラフィー

水蒸気蒸留法や溶剤抽出法により精油が採れる。その中に含まれている有機化合物の種類がわからないと使えない。 古くは、経験的に多くのひとが精油を使い、その経験が伝わってきた。しかし、現代は物質論と西洋医学の時代なので、 精油に含まれている化学成分を明らかにしなければならない。 そのときに、精油の化学成分を個別の有機化合物に分離しなければならない。その手法がクロマトグラフィーという考え方だ。

クロマトグラフィーは、固定相または担体と呼ばれる物質の表面あるいは内部を、移動相と呼ばれる物質が通過する過程で物質が分離されていく。 固定相には固体または液体が用いられ、液体のものはLC (Liquid Chromatography)、固体のものはSC (Solid Chromatography) と呼ばれる。 移動相には気体の場合はガスクロマトグラフィーと呼ばれる。液体の時は液体クロマトグラフィーと呼ぶ。



■ペーパークロマトグラフィー

ペーパークロマトグラフィーでは紙片を溶媒に浸す。そこに、試料をスポイトで1滴溶媒に落とす。 すると、試料の中各成分が紙片を登っていく。それは、その化合物の大きさと溶解度に依存するといわれる。 スポットがそれぞれの化合物に対応している。無色の化合物は見えないので色素で染めておくとよい。 更に紙片を90度回転させて溶媒を変えると二次元的な展開になる。 セルロースが担体の場合、セルロース上のOH基に水素結合した水が固定相となる。 試料は固定相と移動相の間で連続的に分配されるため分配係数の大きなものから流出し、 原理的には流出量の保持時間分布(試料ピーク)の形状はガウス分布に従う。



■薄層クロマトグラフィー

液体クロマトグラフィー担体としては、薄いガラス板に塗布したシリカゲル担体を使うので薄層クロマトグラフィーという。 このシリカゲルはシリカ (SiO2) 表面が >Si=O ではなく >Si(OH)2 になるよう化学処理をしている。 水層がシリカゲル表面、有機層が移動相に相当し、固定相と移動相の間で分配(連続抽出)が行われる。 シリカゲルでこの固定相と移動相の組み合わせを順相クロマトグラフィーと呼ぶ。

このとき、「スポットを打った原点」から「溶媒が上がった先端」までの距離をBとする。 また、「スポットを打った原点」から「スポット中心までの距離」をAとする。 このときの「A/B」の値をRf値という。このRf値は物質固有の値である。 物質の極性が高いと、シリカゲルとよく相互作用するので、シリカゲルに強く吸着するのである。 溶媒で上げるとき、当然ながらシリカゲルと強く吸着している方が上がりにくい。 逆にいえば、シリカゲルとの相互作用が弱い物質ほど上がりやすい。つまり、物質の極性が低いと上がりやすいのである。 溶媒の極性を変えることにより、使う展開溶媒を考えるのである。



■ガスクロマトグラフィー

移動相に気体を用いる方法をガスクロマトグラフフィーという。 ガスクロマトグラフィ-は大きな面積を有する固定相(固体または液体)と、 これに接して流れる移動相(気体)との間に分離すべき成分を分配させて分離を行う方法です。 ガスクロマトグラフィーで分析するための条件として、試料成分が移動相の気体中で移動できるものでなければなりません。 気体中で移動できるものとは、気体そのものか、温度をかけることによって、揮発して気体になり得るものです。 カラムの使用温度において、およそ10mmHg以上の蒸気圧を持つものということになります。 移動相を気体とし、試料を移動相とともにカラムの中に流し、固定相の相互作用(吸着・分配)によって分離する方法です。ガスクロマトグラフィーで分析できるための条件として、試料成分が移動相の気体中で移動できるものでなければなりません。 気体中で移動できるものとは気体そのものか、温度をかけることによって揮発して気体になり得るものです。

移動相を温度を上げて気体にして、試料を移動相とともにカラムの中に流し、固定相との相互作用(吸着・分配)によって分離する方法です。 ガスクロマトグラフィーで分析するには、試料成分が移動相の気体中で移動できることが必要で、 気体中で移動できるものとは気体そのものか、温度をかけることによって揮発して気体になり得るものでなければなりません。

http://www.forestwalking.com/analchem.html

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