『花は半開を看(み)、酒は微酔に飲む。
此の中に大いに佳趣(かしゅ)有り』
とは、菜根潭(さいこんたん)の一節
ほどほどがよい、という意味なのだけれど
2月、河津桜の5分咲きに魅了された私は
満開では物足りなくなってしまったのだった
まだ固い、小さなつぼみがあるかと思えば
ほころびはじめた花びらが、
ねじれるように絡み合いながら
ふっくらと開きはじめていたりする
開ききる前の、ピンク色の濃い花が
また、いっそう可愛らしいのだ
子どもの頃から
毎年楽しみにしている川沿いのサクラ
ちょっと早めに歩いてみますか
(完)