今から数年前のこと

平日に休みを取り

午前中に役所へ行く用事を済ませ

午後から兄夫婦の家に遊びに行く事になっていた

いつもより遅めの起床は午前10時をまわっていた

身支度を整え家を出たのが午前11時

朝食はとらずに昼食を兼ねて摂るつもりでいた

家の近くの停留場から11:15分のバスに乗り役所に着いたのは11:45分

役所で住民票を取るのに書類に必要事項を記入し窓口に出す

交付番号14と書かれた札を受け取り10分ほど待つと電光掲示板に14の番号が出た

住民票を交付窓口で受け取り役所を出た

役所から駅までおよそ10分歩き

時計を見ると午後の1時をまわっている

さすがに空腹を感じ

駅の改札前のコインロッカーに荷物を入れる

あいていたのは014番だけだった

014の空きロッカーに荷物を預け

駅近くの定食屋で遅めの昼食を摂る

空腹を満たし店を出る

時刻は午後2:05

コインロッカーから荷物を取り出し

切符を購入しホームへ

目的地にむかう電車の発車時刻を時刻表から探す

14:14発であった

すでに電車は来ており

車内の空き席を探し座る

しばらくすると車内アナウンスが発車を告げドアが閉まりベルがなった

電車に揺られてウトウトしていた時

思い出した

役所の交付番号・ロッカーの番号・そして此の電車の発車時刻

全てが14であった事を

電車が次の駅で止まったとき途中下車をした

駅の改札を抜け

駅前の宝くじ売り場を探し

番号選択式のくじを購入

番号は、1414・0140・1004・4141など1と4を組み替えて買える限りのくじを購入した

翌日の発表を兄夫婦宅にて新聞で確認

結果惨敗昨日の14はなんだったのか

当選番号は5432

全て足すと”14”であった・・・



モニターをデスクの上に乗せ

モニターの左右後ろそして上と一枚づつ

札を貼り付ける

知人が用意してくれた札は5枚

残り一枚をモニターの前面か

右側の腕が出てきた壁か迷った

選択を誤ると取り返しが付かなくなる気がした

結局

右の壁に貼ることにした

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デスクの右側の壁

ちょうどモニターの横から

”すーっ”生えてきた

腕だ一本の腕が壁から生えてきたのだ

その腕は肘と思しき部分まで出てくると

PCのモニターの後ろに先端を回しこむ

するとモニターが少しずつ前に前にと動いている

後ろから押してるようだった

ものの五分もしないうちに

モニターが画面から消える

と、同時にドカッと音がした

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私は、言わば帰る場所が無い独り者


世間では色々呼ばれているようだが


私は気にしない


周りの者がなんと言おうが


言いたいように言えばいいさ


かなり前に職も失い


家族とも離れ離れ


住む所すらない


昼間は人目につかないように


夜は公園や橋の下などで静かにすごす


そんな私にも帰る場所が出来た


町外れの小さな廃墟


ここは今まで見つけた中で最高だった


そう彼らが現れるまでは


彼らは毎夜人を変え人数を変えやってくる


小さな廃墟の一室で静かにそして平和に過ごす私の背後に突然現れては


私を脅かしていく


時には部屋の片隅でうずくまっている私を


観察するかのごとく見つめている


私ははっきり言って彼らが怖い


だから今夜彼らが来たら


私が先に脅かそう


彼らより大きな足音を立て


耳元でなにやら囁こう


極めつけは


彼らは必ず写真を撮るから


その写真に写ってやればいい


床から顔だけ出したり


天井から逆さに立ってみたり


いやいや


壁に身体を半分埋めよう


彼らは怖がって此処には来なくなるだろう


どうやら彼らが来たようだ


怖いもの見たさの


生きた人間が・・・




今日も日昼は出掛けていた

帰宅するとやはり

モニターがデスクから落ちていた

出掛けにビデオカメラを

モニターが納まる位置にセットし

録画状態で出掛けた

ビデオカメラの録画を止め

巻き戻す

再生

其処にはとんでもないものが写っていた


休日なんと無しに

近場の公園に足を運んだ

公園といっても児童公園のような小さな公園ではない

大人の私の足でも一回りするには、ゆうに一時間はかかる広さだ

公園の中心部は開けた広場になっており休日ともなると

広場の芝生で寝転ぶアベックや弁当を広げる家族連れ

集団で来て野球やサッカーに興じる若者達であふれかえる

其の広場を囲むようにベンチやら花壇やらがあり

途中々々に立派な屋根のあるあずまや風の休憩所がある

この日は、梅雨時には珍しく快晴で幾分暑さを感じていた

公園内の自販機でよく冷えた缶コーヒーを購入して

園内を30分ほどうろうろしていると一棟の東屋風休憩所が目に入った

休憩所に人がいないのを確認して中に入る

つくりは四隅に高さ3mほどの太い柱に四角錐の屋根が乗っかっており

下は2m四方のウッドデッキのような床になっていた

床は、地面から10cmほどの高さにあり本来なら靴を脱ぎあがるのであろうが

暑さと喉の渇きを避ける事しか頭に無く

土足のまま上がりこみ、床の中央に”ドカッと”胡坐をかき

少し温まってきてしまった缶コーヒーのプルトップを空けると

中身を一気に飲み干した

「ふぅー!」っと、ため息のような声が口から漏れる

内心”生き返った”と、思った

休憩所の中は柱のみで壁が無く風通しがよく

程よい高さにかけられた屋根のおかげで日差しも避ける事ができる

一心地付いて落ち着いた為か急に眠気に襲われた

その場に仰向けになり

目を瞑り

手足を思いっきり伸ばす

なんと気持ちのいいことか

このまま眠りに落ちそうな感じでいると

”ん?”なんとなく違和感が

目を開けると

休憩所の屋根の裏板が見える

板の到るところに大小さまざまの無数の木の節が見える

節を凝視していると何か生き物の目のような錯覚に陥ってしまいそうだった

まぁ一寸気持ち悪く思いながらも眠気には逆らえず

ユックリと瞼を閉じようとした瞬間

我が目を疑った

裏板の大小さまざまの気の節も一斉に瞬きをした

いや、木の節ではなかった

あれは紛れも無く目だった

まるで睨まれているような感覚

其の目は視線を変えた

一斉に私の足元を見たようであった

「すんません」私は一言謝ると

急いで起き上がり其処を後にした




うちのパソコンは良く落ちる

電源ではない

モニターが

デスクから落ちている

帰宅すると、ここ最近はほぼ毎日である

今度ビデオカメラでも仕掛けようと思っている