自己満足温度調整器の電力制御部分の続きです。
ヒーターを直列や並列にしてヒーター全体の抵抗値を変化させつつ、サイクル制御が良さそうだという話になっています。
直列や並列にすることについては工夫のしようがないので、
サイクル制御の方法を工夫したいと考えています。
サイクル制御として最も単純なのは制御サイクルの前半をON、後半をOFFにするパターン。
実際は1秒周期とかでサイクルを制御することになると思いますが、図を描きやすくするためにお0.1秒周期で説明するとこんなな感じ。
横軸は時間で縦軸は電圧。
塗りつぶしはON、白抜きはOFFを表しています。
フリーハンドで書いたので、ちゃんとした正弦波じゃないけどそこは目をつぶってください。
前半0.05秒はON、後半0.05秒はOFF。
0.1秒周期で制御する場合は10Hz、1秒周期で制御する場合は1Hzで周囲の照明をチカチカさせてしまう。
私が持っている低温調理器は1.5秒周期(0.67Hz)ぐらいで制御しているようですが結構気になります。
では、これが0.1秒周期(10Hz)なら気にならなくなるのか?
調べてみると人の目は10Hz程度の点滅を最も認識しやすいことがわかりました。
リンク先のグラフの感じからすると40Hz以上にすればチラつきが気にならなくなるのかも。
50%出力をこんな感じにするのは?
これなら25Hz相当の明暗なのでチラつきとしては感じにくくなりそう。
さらに、こんな感じに制御したら、、、、
50Hzの明暗なのでチラつきとしてはほとんど気にならなくなるのでは?
まぁ、10%出力にすると結局は10Hzでチラついちゃうんですけどね。
というか、そもそも交流電力のプラス側やマイナス側だけを使うのって大丈夫なの?
と思い
調べてみました。
すると、実際に片側だけの電流を消費している身近な製品が見つかりました。
2分45秒から、その製品の電流波形を見ることができます。
・
・
・
・
・
ドライヤーのヒーターってそんな制御してたんですね。
知りませんでした。
とりあえず、装置としては片方だけの電流を使うことに問題はなさそうです。
しかし、調査を進めると、、、
基本的には100Wを超える負荷をプラスとマイナスをアンバランスに消費してはいけないようです。
国際規格やJISに記載がありました。
IEC 61000-3-2
ノイズ検査や対策を生業としている株式会社e・オータマさんの資料がわかりやすいです。
https://www.emc-ohtama.jp/emc/doc/iec61000-3-2-explained.pdf
私が考えた制御はこの資料でいうところの『図 13: 非対称なマルチサイクル制御の例』に該当してると思われます。
えっ、市販のドライヤーの制御は問題ないの?
と思いますよね。
これは手で持って短時間だけ使用する装置は例外扱いされるらしく、問題ないとされているようです。
ということは、、、
電気コンロの温調器は例外扱いしてもらえそうにもないので、基本的にはプラスマイナスをバランスよく使う制御にしないといけないみたいです。
JIS規格品として販売する場合は。
私としてはそもそもJIS認証なんて取得できないので、規格を完全に無視することもできますが、この規格は個人の趣味であってもできる限りは準拠する方が良さそうな感じがします。
逸脱する場合でも、高抵抗のヒーターを使ってアンバランスの影響を小さくしたり、制御を工夫してアンバランスの頻度と時間を抑制しないとね~