『ミリオンセラーガール』
里見蘭/中公文庫

いつか読もうと、本棚に眠っていた本。
お仕事小説が好きで、購入したのだけど、ずいぶん前のことで忘れていた。
気軽にサクッと読めるかなぁと読み始めた。
結果、読みやすくて、あっという間に読むことができた。
出版業界の仕組みは、理解できなかったけど、複雑なことはわかった。

感想。
あんなにもやる気がなかった佐智が、あんなにもやる気に満ちる?
玉村はあんなにも自信に満ちていたのに、佐智がちょっとばかし仕事ができるようになった途端、あんなに勢いがなくなる?
松永のセクハラは結局なんだったの?
宍戸は、最後はあんなにできる感じだったのに、最初の評判の悪さは何?


登場人物の心情描写とか、気持ちの変化とかは、詳しく書いてなくて、展開早すぎ!そんなに人格変わる!?と思うところもたくさんあったけど。
登場人物はわかりやすく個性的で、誰が誰だか覚えやすかった。
お仕事小説だし、仕事が流れるエピソードが軸になっていれば十分なのかな。
佐智の恋愛も入れなくてよかった。

悪い人は出てこない。
気持ち悪い人や不思議な人はいても、根底には本への愛情があって、優しい。
何もわからない新人が、仕事を覚えて、うまく立ち回れるようになって、大失敗をして、最後は成功する。わかりやすいストーリー。読後感は良い。
閉店したブックスあしたは、どうにもならないだろうと思ったけど、閉店することで得られたこともある。
瓜生の作品の聴覚障がい者について、親である宍戸はもっとシビアに捉えるかと思うけど、そこはつっこまないのね。

出版流通の仕組みは、読み飛ばしつつ、楽しく読めた。