研修生の東京案内の紹介を終え、続いては会社の出張で来日した教え子たちとの東京での再会編である。
   2012年の夏、経貿学院08級生のチン・ゲンジエから連絡が入った。東京ビッグサイトで開催されるCFF(チャイニーズ・ファッション・フェアー)に社長の通訳兼説明役として出張するという。チンさんは研修生として北海道で1年間暮らしたことがあり、その間に東日本大地震の揺れと放射能汚染の恐怖の経験をした。帰国後は山東省青島市の衣料品メーカーに勤めていた。私にとっては日本語を学んだ教え子がこうして日本にやって来ることは何にも増して嬉しいことであった。
    9月のCFF初日にビッグサイトに出向いて見本品のブース展示を手伝ったり、客の呼び込みの要領を教えたり、私自ら呼び込みをしたりした。展示会は自社品の販促ではなく、日本のメーカーの下請け生産の受注活動であった。3日目にも手伝いをし、展示会の終了後に東京のファッションの街である渋谷に誘って案内をした。CCFには中国からは100を超える大小の企業が出展し、その多くは団体でやって来て日本国内での移動は大型バスで、そのツアーには観光も含まれていたので、私は渋谷の案内だけにとどまった。 

【写真説明】 ①東京ビッグサイト入口のCFFの看板 ②ブース展示作業中にでチン・ゲンジエ(左)、サイ社長(右)と記念写真 ③CFF会場内の展示の様子 ④渋谷ハチ公銅像前でチンさん(右)と出展社仲間のカンさん(左)