衆議院が解散され、12月14日に総選挙が行われるという。今月に入り解散・総選挙の話が急浮上したが、火元は自民党筋からで、支持率が低下していない今の内に選挙をすれば安定多数が確保でき、政権もしばらく安定するという党利党略の思惑と捉えられていた。マスコミの論調は「大義なき解散」として批判的であったが、安倍首相も一貫して否定していた。それが昨日18日になって「消費税増税の実施を先延ばしすることの信を国民に問わねばならない」としていとも簡単に前言をひるがえして今月21日に解散することを表明した。そして今明かされるのは首相はAPEC出席のため北京に出発する前にこの筋書きを練っていたというのだ。
   安倍首相がいくら解散を否定してもメディアはそれを信じていなかった。つまりは一国の総理大臣が嘘つき」と断じていたのだ。国民も「日本で一番偉い総理大臣が嘘をつくはずがない」とはほとんど思っていない。総理大臣を始めとする政治家は嘘つきだと思っている。何と情けない国なのだ。私たちが小さい時『嘘つきは泥棒の始まり』と聞かされ、泥棒と同じように嘘つきは悪人と教育を受けて来たはずだ。ところが市民・国民の代表たる政治家は平然と嘘をつくのである。選挙で選ばれた人間は嘘つくことが許される、という感覚なのであろうか。
   かくして、消費税を8%に増税した時の公約の国会議員定数削減も財政の改善も全く反古にされ葬り去られたのである。首相は言う、「例え困難な道であろうとこの道(デフレ脱却)しかない」。議員定数削減や財政再建には腰砕けで逃げたくせに何を言うのか。
   安倍晋三内閣総理大臣・・・今回の解散表明に限らずこの人の言葉は本当に心に響かない。


   映画俳優の高倉健が亡くなり、今日は衆議院解散より大きなニュースになっている。10日に亡くなったことが昨日報道され、昨日の夕方から今朝にかけてはメディアは健さんの追悼一色である。昨年は映画俳優として4人目となる文化勲章を受けていた。
   映画の中で歌う「背中(せな)で泣いてる」の歌詞で代表されるような寡黙にして誠実、不器用にして義理人情に厚い・・・そんな役柄がそのまま健さんのイメージでもあった。映画界のみならず親交のあった各界の著名人から健さんを偲び、追悼の言葉が寄せられ、イメージは異なる茶目っ気な一面なども明かされていた。

   私も高倉健の映画が好きであった。若い頃には「網走番外地」シリーズをよく観ていた。大学3年で初めて北海道を旅行した時に、観光バスの中でその主題歌を歌ったら意外と北海道の人は知らなかった。内地(地元の人は北海道以外の日本をこう呼ぶ)でよく知られていても、当の北海道ではこの映画が流行っていなかったのだろう。また共演者であった大原麗子さんの実家は私が通っていた高校のすぐ近くで甘物屋を開いていて、卒業後にその店に寄った時には網走番外地のポスターが貼ってあり、お母さんが「うちの子もお蔭で売れ出しまして・・」と喜んでいたことを覚えている。
   健さんの映画で一番感動したシーンはやはり「幸福の黄色いハンカチ」の最後、服役後主人公が恐る々々帰った炭鉱長屋に妻が待っている印の黄色いハンカチが何枚もへんぽんと風に翻っている場面である。多くの人が多くの感動を与えてもらった映画俳優であった。合掌

[深秋点描]

①秋深まった日差しの中に佇む寺の本堂と鐘撞き堂  ②井之頭池端のラクウショウなどの木立。かなり色づいて来たのだが写真では色づきがよく見えない  ③落ち葉が敷き詰められた玉川上水の遊歩道  ④好天の下での試合前の練習風景  ⑤ヒマラヤスギの大木に早くもクリスマス・イルミネーションが。写真中央下にヘッドライトを点けた車が見えるのでイルミネーションの大きさが分かる  ⑥こちらは狂い咲き(返り咲き?)のツツジ。私の住んでいるところの生け垣で 

  
              ①                     ②                    ③

   
                 ④                     ⑤                   ⑥

 

 [日本語教師の中国滞在記]濰坊編  連載準備中