抱きしめられぬ
電子の人形を
二度目の飛翔の時
あの人の望みに応える
準備はできた
見えぬ後ろ姿を想像し
電子の結べぬ髪を結い
なんとか襟足でまとめて見せ
動作をすれば揺れ動く
仕掛けを施し
あの時
傷んだ私の心を救った
薄紫のアサガオの花
私の心を救った
その
アサガオ色に染め上げた
おそろいの服を着せ
4月を目前に控え
あんなに愛したサクラの花よりも
今は
ずっと
春夏秋冬
アサガオの花を抱えては
こんこんと湧き出す
私の愛の心の色を
纏わせた人形
ううん
私だけのアサガオの妖精
愛してるの