気づかなかった
この世の言葉は有限
耳障り良いものはもっと
誰かの使った言葉を
もはや避けては通れない
テンプレート化した言の葉は
何時か誰かの発明で
全てをオリジナルにするのは
もはや不可能だと知った
組み合わせるパズルのように
誰かの生み出した言の葉を
複雑にからめ合わせ
新しい言の葉を生み出してゆく
それにも限界がある
夢を
愛を
希望を
共有する思いを詠い続ける限り
四季を
宇宙を
大海を
幻想を
美しいモノに言の葉を載せ続ける限り
全てが先達へのオマージュになってゆく
ならば
愛しい言の葉達を
思い耽りし未来の詩人達へ
私も彼らに言の葉を残そう
いつか私のこの森で
空と
風と
身を切るような愛しさに
何かを感じる若人の為に
組み合わされたパズルの様な
言の葉のテンプレートを
テッセラクトのプレゼントボックスに
そっとそぉっと
積み重ねて