夏の終る日 | Forest

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なんか詩とか描いてます

私は知らない。

 

この日ほど

季節がはっきり切り替わる日を

 

日付が変わって

もう秋だ。

 

たとえ

どれだけ暑かろうと

 

 

 

港に立って

湊(みなおと)に耳を澄ませ

 

ただ

通り過ぎていく季節を

 

ただ見送っていた

遠い夏を思い出す

 

自転車で15分

港の岸壁の公園

 

今はもう遠い記憶

 

 

 

クレーンと貨物の間から

地平線が揺れるのを

 

五人

見送ったっけ

 

今は季節から切り離された

私達

 

ただ、

夏は昨日で終わって

秋が今日から始まる

 

紫とオレンジ色に

徐々に街が色づいていく

 

それでも、

秋がいつ終わって

冬がいつ始まるかは誰も知らない。

 

遠き山に日が落ちて

星は空を散りばめぬ

 

流れゆくように

一日一日が過ぎてゆく

 

いくら時の流れが

私達を突き放そうと

 

昨日で終わった夏を背に

 

何かに削られたように

赤い

 

夕焼け空を今日も歩こう