朝、帰る
私達が
夜中も夜中
宵の口
何故かアサガオの花を
見つけました
ギャン泣きしていた子供が
飴玉を貰って泣き止むのとは真逆に
贈られてきたアサガオに
私の頬に涙がつたいました
なんて馬鹿だったんだろう
私
朝は私の最高潮
それを知ってか知らずか
アサガオは
私の森から血を洗い
木々にツタを絡ませ
優しく抱いたのでした
なんて馬鹿だったんだろう
私
頬をつたう涙は程なく消え
隣にいた私の恋を掴むあの娘が
私を後ろからそっと抱きしめてくれていました
なんてなんて馬鹿だったんだろう
私
なんて馬鹿だったんだろう
私
昼が来て
夜が来て
枯れてしまうこと無く
尽きること無く
アサガオは
深緑の森の木々を
優しく抱き続けるでしょう
きっと不思議な光景
花の無かった私の森に
最初に咲いたのは
アサガオ
そう
アサガオだったのです