おんぼろ自転車に乗って | Forest

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なんか詩とか描いてます

きこきこ… きこ

きこ… きこきこ

 

おんぼろ自転車に乗って

夕方の街を散策してみよう

 

きこきこ… きこ

きこ… きこきこ

 

ブレーキの効かない自転車に乗って

ちょっと慎重にぶらぶらしよう

 

 

空の色が変わっていく

 

真っ青に白い雲

黄金色の雲がまじり

群青色になっていく

 

宵の明星なんかは

見えなかったけれど

 

明らかに暗くなる時間が早くなってる

 

 

きこきこ… きこ

きこ… きこきこ

きこきこ… きこきこ

 
ペダルを漕ぐ足に
力は要らない
 
向かい風なんて吹いてはいない
 
ただ、空の色の移ろいを見ながら
夏から秋への移ろいを見ながら
 
 
きこ… きこ
 
夕方の陽の光に照らされた
少し高い建物と
 
雲の色を見ながら
 
 
ゆっくり
ゆっくり
 
ゆっくり
 
歩くより少しだけ速いスピードで
 
 
おんぼろの
ブレーキの効かなくなった自転車で
 
夜になってしまうまで
夕方の街を
散策してみよう
 
 
そうだね
そうだね
 
毎日
毎日
 
少しずつ
夏が終わって
 
 
秋が来る
 
 
きこ… きこ… きこ…
 きこ… きこ… きこ…