私の森がある
音のない森
声のない森
あなたのいない森
偽りの森で
私は
ずっと真似事をしていた
さえずる声を出せない鳥は
森の木の葉を千切っては
言葉の替わりに散らしていった
あるとき
憧れの
本当の空へ
たった5分の
本当の空へ
鳥は千切った言の葉を咥えて
飛んでいけるようになった
欲しかったのは
あの音楽の中
貴女が音のなかった森の言葉を
声にすること
何度も鳥は
言の葉を運んだ
でも
選ばれなかった言の葉は
落ち葉になった
それでも鳥は
運び続ける
後、最後
たった一枚が
選ばれることを願って
偽りの森で
声もなくさえずりながら
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本家「サウンド・コンシャス」ブンブンGMの同名コーナー宛に
送った作品です。
以下、
この作品を送った際にメールに添えたコメントです。
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私の積年の憧れ
サウンドコンシャス
せっかくパトロンにして貰えたのに
選ばれることはなかった
本当は笑顔でお別れしたいのに
あんな作品もあったね
こんな作品も読んで貰ったね
思い出をいっぱい語って
笑顔でサヨナラしたかったのに
私にはその思い出が無いから
ポジティブな作品が描けないの
このままじゃ
ラストチャンスも逃してしまう
焦燥感がすごい
悲しいです
相変わらずずるいメール