ごめん
もうおぼろげなんだ
でも
時々思い返す
君の本気のあの瞳
黒い君の体の
エメラルドグリーンに光る
宝石のようにきれいだった
力強くまっすぐな
愛情を込めた強い瞳
いつもタマリバに来た私たちを
本気の愛情で迎えてくれた
強引に舐めてくる君の舌が
愛情表現とはわかっていても
実はちょっと怖かったんだけど
君はいつもまっすぐに
気持ちをぶつけてくれた
私たちが
遠くに行ってしまった後
私たちの知らないうちに
君は逝ってしまった
あんなにかわいがっていたのに
君が逝ってしまった
…連絡がこなくて
私たちは何年も
ずっと君が元気なものとばかり思ってたんだよ
いつもいつもの玄関で
もう来なくなっちゃった私たちを
きっと待っててくれたんだろう
ごめんね。
君は寂しがりだったから
きっと君に会いに来る人が減ったあの日から
ずっと寂しい思いをさせたね
久しぶりに会った時
ちゃんと忘れないでいてくれて
まるで
「どこに行ってたの!!」
って怒りながら
全身でとびかかるように
気持ちをぶつけてきたあの君の姿が
だんだんおぼろげになってくるよ
ごめんね。
忘れないって言いたいのに
君の姿が薄れていく…
もう、星になった君へ
空を見上げても
君の瞳の様な
あのエメラルドグリーンの星が見つからなくて
本当に君がいなくなってしまったことが信じられないんだ
私たちがそっちに行くのは
きっとまだまだ先のこと
でも、私たちの記憶は
もうだいぶ薄らいでいるの
それでも
君は待っててくれるかな
それとももう…
違う命に
生まれ変わっちゃったかな…