祈り | Forest

Forest

なんか詩とか描いてます

泣かないで
泣かないで

泣かないで

オシイレの外
独り戦ってる我が友よ

どうかどうか

日々増えていくその傷を労ることも
そこに行って共に戦うことも

私には出来ないけれど

泣かないで
泣かないで

ねぇ、もう泣かないで

ねぇ、もうすぐ夜明けが来るじゃない!




泣きなさい
泣きなさい

泣きなさい

暗い夜道を
独り家路に急ぐ我が友よ

どうかどうか

踏切の警鐘に紛れ
スクーターのエンジン音に掻き消し

さぁ、一緒に歌おう!


そして…

泣きなさい
泣きなさい

ねぇ、もっと泣きなさい

この固い固いオシイレの扉が
広く狭いオシイレの扉が開くまで

オシイレのフスマ越しに
いつだって私達も泣きながら

いつだって一緒に歌おう!

いつだってオシイレのフスマ越しに
いつだって私達はここにいる

いつだってオシイレのフスマ越しに
いつだって私達はここにいる


だから今は

泣きながら

歌いながら

我が友よ
せめて家路に急ぎなさい


オシイレの外

あなたの大切な相棒と
あなたの大切なヤミと
あなたの大切な真の空

あなたがいつも背にしている
オシイレのフスマ越しに


あなたの寂しいその背中

すっかり冷えてしまったその背中を託した


あなたの家族が待っている


だから今は

どうかどうか泣きなさい

そしてどうかもう泣かないで
泣かないで済む春が

今度こそ我が友に
今度こそ我が友に訪れますよう


遠く近いオシイレのフスマの向こうから

歌いながら泣きながら


今日も我が友のために祈ります。



どうか…