ねぇ。
いったとおりになったでしょう?
何も知らないあなたの正義が。
とうとう人を殺しました。
ねぇ。
いったとおりになったでしょう?
まだ何も知らないあなたの正義で
あなたの前に横たわっているのは、
気球の風船。
少しずつ
少しずつ…
沈んでいってます。
ねぇ。
あなたの白い。
あまりにも白い。
誰かの言葉が運んできた正義は、
あなたの目をそっと覆って
だーれだ
ホントのあなたはだーれだ。
白い白い闇の中
あなたの手に握られたあまりにも白い
湿った紙で出来た刃は
あなたの未来を殺しました。
あなたの知らないうちに。
みんなの言葉という
実体のない正義は
何も考えないあなたの
何も考えないみんなの
頭の中まで染め上げて
とうとうみんなの未来を殺してしまいました。
そして。
誰も見ていない、秘密の部屋で。
今日も誰かが裁かれて
今日も誰かが誰かの都合で。
みんなの正義という名の
まやかしの元。
あ。また殺された。
あ。また…
あなたの足元に横たわっているのは、
テレビで見飽きた大悪人。
でもね。
その仮面の下には、
あなたの顔があるのかも。
血の気のない
表情さえ奪われた顔で
そっとその顔を覆って
いないいないばー
いないいない
いないいない
あなたなんていないいない
みんななんていないいない。
あるのはね。
誰かの作り出した正義。
白い世界。
遠くででテレビでいってるわ。
これが本当の世界だよ
って。
いいの?