考えても考えても答えが出ない。そんな経験を何度もしてきました。

以前の私は、情報が足りないから迷うのだと思っていましたが、実際は違いました。

問題は情報量ではなく整理の仕方だったのです。

補助金や助成金の支援業務では、多くの情報を短時間でまとめなければなりません。

そのなかで自然と身についたのが、思考を前へ進めるためのメモ術です。

今日は私が普段実践している3つのステップをご紹介します。


目次
1. 「気になること」を一気に書き出す
2. 関係のあるものを線でつなぐ
3. 最後に「ひとこと結論」を書く
4. まとめ:思考は止めずに、流す



1. 「気になること」を一気に書き出す

考えを整理する第一歩は、とにかく頭の中にあるものを外へ出すことです。
私は新しい案件に取り組むとき、まずA4用紙を1枚用意します。

そして思いつくことを順番も気にせず箇条書きにしていきます。
売上のこと、設備投資のこと、人材採用のこと、気になっているニュースや取引先の話まで、とにかく書き出します。

この段階では整理しようとしてはいけません。
多くの人は最初から綺麗にまとめようとします。

しかし、それでは思考が止まります。

「これは重要だろうか」「順番がおかしくないか」と考え始めるからです。

補助金相談でも同じです。

「何から話せばいいかわからない」という経営者の方でも、

紙に課題を書き出してもらうと、10分ほどで現状が見えてくることがあります。
頭の中だけで抱えていると複雑に感じる問題も、紙の上に並べてみると意外に単純だったりします。
考える前に出す。
これが思考を動かす最初の一歩です。

 

 2. 関係のあるものを線でつなぐ

書き出した後は、項目同士の関係を見つけて線でつないでいきます。
私はこの作業を「地図を描く作業」だと思っています。

 

例えば、

設備投資

生産性向上

売上増加

という流れが見えたり、

人材不足

教育時間不足

品質低下

という課題の連鎖が見えたりします。

頭の中では別々に存在していた情報が、一枚の紙の上でつながり始めるのです。


以前、ある製造業の社長から補助金の相談を受けたことがありました。
最初の相談内容は「新しい機械を導入したい」というものでした。

しかし話を整理していくと、本当の課題は機械そのものではありませんでした。
受注が増えた結果、残業が増加し、人材が定着しなくなっていたのです。

そこで、

機械導入

作業時間短縮

残業削減

定着率向上

という流れが見えてきました。
社長自身も「問題が初めて整理できた気がする」とおっしゃっていました。
人は問題を見ているようで、意外と全体像を見られていません。
線を引くことで、初めて物事のつながりが見えてくるのです。


3. 最後に「ひとこと結論」を書く

最後にページの下へ、一言だけ結論を書きます。

例えば、
「今年は設備投資を優先する」
「まず販路開拓から始める」
「補助金申請より社内体制整備を先に行う」

そんな短い言葉で十分です。
ここで大切なのは、完璧な答えを出そうとしないことです。
考えすぎる人ほど、正解を探そうとします。

しかし仕事の現場では、100点の答えを待っている間に機会を逃してしまうことがあります。

補助金申請でも同じです。
制度の詳細を調べ続けて締切直前になる方もいれば、まず方向性を決めて準備を進める方もいます。
結果として前に進めるのは後者です。
もちろん途中で修正して構いません。
大切なのは、一度仮の結論を置くことです。
思考は結論で終わるのではなく、結論からまた次の行動へ進みます。

だから私は「ひとこと結論」を必ず書くようにしています。


まとめ:思考は止めずに、流す

考えすぎると、人は動けなくなります。
だからといって考えることをやめる必要はありません。
必要なのは、考えを流すことです。
頭の中にあるものを書き出す。
関係をつなげる。
そして仮の結論を置く。
この3ステップを繰り返すだけで、複雑だった問題が少しずつ整理されていきます。

私は補助金や助成金の支援業務のなかで、何百件もの相談を受けてきましたが、

最終的に前へ進む人は皆、自分なりの整理方法を持っています。
メモは記録のための道具ではありません。
思考を動かすための道具です。

今日も私はノートを開き、頭の中の考えを紙の上へ流しています。

そうすることで、次に進むべき道が少しずつ見えてくるのです。


# 今日のメモ

最近、新しい助成金制度の資料を読んでいたときも、最初に全体を理解しようとはしませんでした。気になる項目を書き出し、線でつなぎ、最後に一言でまとめる。複雑な情報ほど、この手順が効果を発揮します。理解は整理のあとにやってくるものだと改めて感じました。


## 明日やること

・午前:新助成金案件の要点をマインドマップ化
・午後:提案資料構成をメモ整理
・夜:明日のテーマ「考える時間の確保」下書き