本日は、「春分」。

 

“日天の中を行て昼夜等分の時也”(暦便覧)

 

昼と夜がほぼ同じ長さになる日。

自然をたたえ、生物を慈しむ日とされています。

春のお彼岸の中日です。

 


春分・秋分は、昼夜・寒暖を等分しているため、陰と陽が入れ替わるところであり、「中庸(ちゅうよう)」の日です。

「中庸」とは「極端に偏らず、常に中間に位置する」ことです。

日々の生活の中においての食事やカラダとココロのバランスが大切なように、この日は例えば外側(物質的世界)と内側(自分の内面、精神性)両方を整えることを意識する日にしてみては如何でしょうか?

 

この頃になると17時を過ぎても薄明るく、日が伸びていると実感している方も多いでしょう。

春の日差しを春陽(しゅんよう)といいます。

漢方では「明るい」「暖かい」「熱」「上昇」などは陽のエネルギー、「陽気」と考え、春のイメージとも重なります。

そしてこの時季、陽気が高ぶり過ぎて身体の上部にある頭にさまざまな不調があらわれます。

 

「なんとなくふわふわしてめまいがする」

「キーンという耳鳴りがする」

「頭痛がする」

「イライラして気持ちが落ち着かない」

 

これ以外によくみられるのが「目の充血」「目の痒みや痛み」など、目の不調です。

漢方では、春は五臓の肝が多忙で、そこにつながる目に不調があらわれやすいと考えます。

そういえば、花粉症で「鼻の症状よりも目がつらい」という人もいらっしゃいますね。

このような時は、頭や目に集まった熱をさますことが大切です。

 

この時季におすすめなのが、烏龍茶や台湾緑茶に菊花とクコの実、ミントを加えたスッキリとした味わいのお茶です。



「クコの実と菊花」は目にまつわる最強ペアですが、「菊花とミント」は頭部の熱をさます効果が期待できますよ。



また、陽気の高ぶりがある時は、香辛料や肉・油の使い過ぎによって症状が悪化することがありますので注意が必要です。