本日から地蔵盆が始まります。

近畿地方を中心とする地域で盛んな行事で、関東地方や東北地方では地蔵信仰自体が浸透していないため殆ど行われていないので、上京して初めて全国規模の行事じゃないと知り、驚く人もいるそうですね。



しかし特例として、宮城県の気仙沼市など遠隔地との文化交流が古来からあるような古い港町ではこの限りではないようです。

 

厳密には毎月24日が地蔵菩薩の縁日ですが、その中で特にお盆にも近い旧暦724日(もしくは、新暦824)の前日を宵縁日と言い、それから3日間行われることが多いそうです。

(しかし、最近では子どもが少なくなったことや、大人の都合がつきにくくなったことから一日で終わるところもあります。)

地蔵盆の対象は寺院に祀られている地蔵ではなく、道祖神信仰と結びついた「路傍や街角の地蔵」いわゆる「辻地蔵」が対象となっています。

通常、地蔵のある町内の人々がこの日にかけて地蔵の像を洗い清めて新しい前垂れを着せ、化粧をするなどして飾り付けた後、地蔵の前に集って灯籠を立てたり供え物をしたりしてお祀りします。

地蔵盆の前後には、祠の周囲などに地蔵盆特有の提灯が飾られます。

京都では子供が生まれると、その子の名前を書いた提灯を奉納する風習があり、おおむね女子は赤、男子は白が用いられるのだとか。

 


地蔵菩薩は中近世以降「子供の守り神」として信仰されるようになったため、特に子供を地蔵の前に詣らせ、その加護を祈る習わしになりました。

また、地域の子供達が一同に会するこの日は、供養の菓子や手料理などを振る舞われ、残りわずかな夏休みを彩るイベントになっています。