今年の中秋の名月(旧暦の815)は、921日(火)です。

実に8年ぶりに満月となりました。

 


お月見といえば「9月の満月」と思われがちですが、「中秋の名月」とは旧暦815日の月の事なので、その日がいつも満月とは限りません。

この後に「中秋(旧暦の815)」が満月になるのは、来年2022年(910日)と再来年2023年(929)です。

その次は、2030年まで待たなければならないようですね。

 

平安時代に「お月見」「望月」という月を見る風習が中国から日本の貴族社会に入ってきて、「月見の宴」が催されるようになりました。

室町時代に入ってからも名月の日は続きましたが、宴としては簡素になっていったようです。

その後、室町後期には月を拝み、お供えをする風習が定着していきました。

そして、江戸時代になると、各家庭でお供え物を用意して、家族で月を愛でる行事になりました。

お月見団子は、「これからの収穫を祈る」という予祝の意味合いで、お米で作ったお団子を用意したのが由来と云われています。

 

また、日本独自の風習に、旧暦913の月を眺める十三夜(後の月)のお月見があります。

一般的に両方をセットして祝うもので、どちらか片方の月見しかしないのは「片月見」または「片見月」と言って縁起が悪いとされます。

諸説ありますが、旧暦815日の「中秋の名月」を眺める風習(十五夜)は中国から伝わったもので、日本では台風の時期に重なることが多いため、秋晴れとなることが多い旧暦9月に2回目のお月見を設定したものとされています。

里芋を供えることから「芋名月」と呼ばれる十五夜に対し、十三夜ではこの時季に収穫される栗や枝豆を供えることから、「栗名月」や「豆名月」とも呼ばれています。

 

2021年は1018日(月)が「後の月」の日(十三夜)にあたります。

今でも月を愛でる習慣が残っていますが、近年はススキやお団子だけではなく、秋の七草(ススキ・オミナエシ・ナデシコ・クズ・フジバカマ・キキョウ・ハギ)を飾るのがお洒落なようですね。