いつものお魚売り場にいくと黒山の人だかりが・・・・何だろうとのぞき込むと、ちょうど本マグロの解体をしていました。
そして、その解体されたマグロの欲しい部位ごとに多くの人たちが参加してじゃんけんで競り合っていました。
しかし、私はそのじゃんけん大会には興味はなく、目につけたのは、手際よく柵取りされたお刺身の脇につまれた皮や筋、血合いなどの切り落としです。
お魚屋さんにその部分は譲ってもらえるかどうかを聞くと、「いいよ!」という威勢のいい返事が返ってきました。
なんとラッキーなことでしょうか!!
しかも他の部位のようにじゃんけんに参加することなく、破格値でその切り落としを買い求めることができたのですからね。
皮や筋に着いている身はスプーンで丁寧に掻き取りそのまま夕食に、そして血合いの部分は、保存の利くお醤油煮にすることにしました。
お陰で、生のままとお醤油煮という全く違うおいしさをしばらく楽しむことができました。
普段切り落としはパックされ売り場にも並んではいますが、切り落としはお刺身の部分と違い、血合いの部分が多く入っていることが多いので鮮度が悪いと血なまぐさい場合もあります。
その為、いくら格安だったりしても目の前で切り分けられパックされたもの以外は、買い求めることはしません。
お醤油煮は、冷蔵庫などなかった時代の保存食としてはもちろんですが、その後もお総菜がたくさん食卓に上ることがなかったころの庶民の知恵かもしれません。
それだけに、一口サイズに作るにもかかわらずマグロのうまみも一緒になってつい御飯が進んでしまいます。
その為我が家では、全体のおかずにしまりがないときや何となく物足りないときの助っ人としてほんの少量ずつ食卓に上ることが多いです。
一番のおすすめは、少しほぐしておにぎりの具にすることですね。
また、煮汁を多めにして仕上げ、煮沸消毒した瓶などに詰め、更に冷蔵庫に入れて保存すると2週間以上保存することも可能です。
ただし、この瓶から小出しにする場合は、必ずきれいなお箸等を使うようにしないとカビを呼ぶ原因になりますからくれぐれも気をつけて下さいね。
今回はマグロに血合いの部分を使いましたが、今の季節カツオで作るのもとてもおいしいですよ。
その場合は、血合いではなく、お刺身用のカツオを柵で買い求め、作り方は同様にします。
汗も多くかく季節、塩分補給も兼ねながら素朴なおいしさを味わってごらんになりませんか?
マグロの醤油煮
材料
マグロ(血合いも可) 300g
塩 小さじ1/2
醤油 100cc
日本酒 大さじ1+1/2
味醂 大さじ3
水 200cc
生姜 1片 千切り
作り方
1)マグロを1.5cm角くらいに切りバットに並べ、塩小さじ1/2をまぶし30分そのまま置きます。
2)鍋に湯を沸かし、沸騰したら1)のマグロを入れさっと湯がき、ざるに上げ水気を切ります
3)小さめの鍋に醤油から水までの調味料と水気を切ったマグロ、そして千切りした生姜も加え落としぶたをして中火で煮含めます。
4)調味料が鍋底から1cm位の高さになったら火を止め、熱いうちに消毒した容器につめふたをします。さめたら冷蔵庫で保存します。