映画見ました。
事件の社会性とか、コミュニケーションの希薄さとか、そういうのがまず先にあるんだと思いますが、現代っ子(の成れの果て)のワタシはそのへんはすっと、「まぁ、フツーにありうるよね」と入り込むことができました。もとより、中学生なんて妄想のカタマリと昔っから相場が決まっていますから。
その上で。
「事実」、というのは客観的に厳然とあるんですが、それとはちょっと違う「真実」というのが人にはかならずそれぞれにあって、みんなその「真実」にすがって生きている。・・・というのは、ずいぶん前にどこかで見かけた一文。その「真実」と「事実」の差分が「ウソ」だったり「言い訳」だったりする、と、さしずめそういうことでしょうか。多分ですけど、心理学的にも、そういう風に自分を思い込ませることで事実の重さに押しつぶされることから自分を守る機構、みたいのはあるんじゃないかと思います。
登場人物たちは、ひたすら自分に忠実に、めいめいの「真実」を積み上げて行きます。「伏線」とはちょっと違うと思いますが、これらがそれぞれの視点から提示され緻密に組み合わさって結末に向かっていくのが本作の魅力ではないかと思います。原作ではもう少し、細かい「真実」たちがそれぞれの口から語られますが、映画では時間の関係の中でうまいこと省略されていると思いました。
「所詮はこどもの考えること」とでも言いたげに、本作では冷静かつ行動力のある「大人」の圧勝に終わります。一見救いがないと見える本作ですが、登場人物たちの「真実」が、善・悪あるいは狂気・正常のひいき目なく淡々と語られることが、本作の救いなんじゃないか、と思います。
耐性低い方にはちょっと後味悪いかもですが、個人的には超オススメ。