ドル円の底堅さは、ドル買いと円売り要因が重なっていることだ。
ドル買い要因としては、
雇用統計とCPIという注目指標がいずれも弱い結果だったものの、
4月卸売物価指数(PPI)は予想比を上振れ、
今後のインフレを予想するミシガン大学やニューヨーク連銀が公表した期待インフレはいずれも上昇していることで、
今後米国のインフレが低下をすることには確信が持たれていない。
これらの経済指標の結果後に行われた米連邦準備理事会(FRB)要人の講演内容でも、
インフレがこのまま落ち着くという楽観視した発言はなく、それぞれ下記のように述べている。
・ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁
「当面利下げの必要性はない」
「CPIの鈍化を歓迎する一方これだけでは早期の利下げを唱えるには不十分」
・グールズビー米シカゴ連銀総裁
「満足を得るには良好なインフレデータが数カ月続く必要がある」
・バーキン米リッチモンド連銀総裁
「我々は正しい道を進んでいるものの、もう少し時間がかかりそうだ」
「CPIはまだFRBが目指す目標には達していない」
・メスター米クリーブランド連銀総裁
「インフレ率が2%に向かうという確信を得るにはさらに時間がかかるだろう」
「現地点では景気抑制的なスタンスをより長く維持することが賢明だ」
・ボウマンFRB理事
「インフレはしばらく高止まりし、金利変更には引き続き慎重。インフレ進展次第では利上げも辞さない」
(↓より抜粋)