郵便局に勤めている友人から、年賀状を買わないかと営業メールが届きました。

今年もそんな季節ですか。


2006年は戌年です。


来年向け(?)の小説をご紹介。

テリー ケイ, Terry Kay, 兼武 進
白い犬とワルツを

サムは、長年連れ添った妻に先立たれて一人で暮らしている老人。

自らも病に冒されている父を心配して、子どもたちが彼の家によく遊びにやってきます。

サムもまた、子どもたちに感謝し、彼らを愛しています。

それゆえ、彼は穏やかに、一人で余生を生き抜こうとします。

そんな彼の元に、一匹の白い犬がやってきました。

犬は時にサムを見つめ、時に犬はサムと戯れ、時にサムの傍に寄り添い――

始めは相手にしなかったサムも、

いつしかこの犬と一緒にいる時間が一番心が落ち着くようになります。

彼は、この犬は亡くなった妻の生まれ変わりの姿ではないかと考えるようになりました。

ですが、犬はサム以外の人の前には決して姿を現そうとはしません。

見たこともない犬の話をする父を見て、

子どもたちは彼が幻覚を見ているのではないかと不安になります。

果たして、サムが見ているのは本当に幻なのでしょうか?それとも――


ゆったり、静かで、暖かい。

満たされた気持ちになれる作品です。

難しい内容の話ではないので、サクサク読めます。


ですが、奥は深いです。

老若男女、全ての人にお薦めの作品。


映画化もされたので、それを見るのも良いかも。

日本版、アメリカ版、両方あります。