野球の神に信仰を試された殉教者の10日間を綴った抒情詩
FORCE 001004/1
矢砲 10220-/5(時間切れで6回攻撃は無効)
1-5で敗戦。今季通算11勝5敗
1/中/関原、2/遊/亮、3/投/由良、4/一/榎本、5/二/鳥羽、6/三/久保田、7/捕/藤本、8/右/水谷、9/左/土肥、10/DH/山田 遅れて参加捕手:浦田
先発:●由良4回2H4四球自責点2、藤本1回
敢闘賞:久保田
6月14日14時~16時。この時空間は10日間にわたって私を悩ませ、苦しませた。
寄せる小さな喜びの波が、帰す大きな悲しみの波となって私を沖へと誘う。繰り返し繰り返し何度も何度も、私に苦渋の決断を迫り、私のマネージメント力を試し、あざ笑い、器を図った。まるでワーグナーの終わらない雄大な交響曲のような響きで。
序章:処女受胎・マリア
事の起こりは、6/5のカバのあくびのように長くて退屈な午後に来た1通のメールからだった。そこには「14日御幸球場譲ります」と悪魔の免罪符のように書かれていた。私は悩んだ、すでに13日の活動が決まっているので連日になる。週末2日間を野球でつぶれるのは家庭的にまずい。それと同時に私の脳裏に別の思考が浮かんだ。JOLY大会も消化しなければならない、谷とナベさんのために日曜グランドが欲しい。事実6月は日曜のグランドが皆無だった。
第1の試練:最後の晩餐・ユダ
苦渋の決断で14日の活動を決め、グルスケに書き込んだ私に野球の神は最初の試練を与えたもうた。谷とナベさんは欠席、浦田もマツケンも休みで捕手不在、投手陣はすべてローテーションの谷間で登板不可。ここでJOLY大会はあきらめ練習試合に切り替えた。
第2の試練:偽りのメシア
掲示板に対戦募集を乗せたところすぐに希望者が現れた。その男は「ジングライヤーの大田」と名乗った。「マナー・ルール等は気をつけております。」と宣言し携帯番号も書いてあった。他にも対戦希望者はいたが、大田が一番早かったのでこの男を都知事選と同じくらい気軽な気持ちで選んだ。ところが大田から全く返信が来ない。不穏な空気を感じ、携帯にお電話リンリンしてもいつも留守電。敬虔な殉教者足る私は礼拝のように朝・昼・夕・夜・夜中と2日間大田に向かってベルを鳴らし続けた。しかしその携帯から大田の声を聞くことはできなかった。それはまるで存在は感じるが誰も姿を見たものはいない、神秘の沼に生息する河童のようだった。
第3の試練:3名の使徒召喚
前日15時天王洲にて大田を諦め、次の一手に着手。使徒ヒシヤーンに14日活動予定の矢砲との対戦を持ちかけ救済を受ける。しかしこの救済には新たな試練が隠されていた。参加者9人中3人が矢砲組だったため、前日にも関わらず3人の信者を新たに召喚しなければならない。月が昇り沈み行く、短い魔性の磁場の間に。
第4の試練:ゴルゴダの丘・背負わされた十字架
タイヤパンクというアクシデントを乗り越え、矢砲の皆様のご好意によって無事プレーボール。私はマウンドに向かって歩いた。そこがゴルゴダの丘だとは気づかずに。この日FORCEは覇気がなかった。攻撃では5回までに4安打4四死球9盗塁で攻めながらも本塁憤死を繰り返し1点しか奪えない。矢砲さんの守備が素晴らしかったのはもちろんの事、意識なき攻撃ではランナーを進めることもましてや点数を重ねることもできないのである。守備ではエラーと緩慢な守備が多かった。投手がリズムを作れない事を考慮しても多すぎた。矢砲さんの点を取る積極的な姿勢との差が浮き彫りになった。こちらのほうが明らかに体が重いのが目立った。
しかしこのまま殴られっぱなしでは終われない。6回表逆襲で一気に4点返して同点に。時計の針は15時45分、裏を守って引き分けにと意気込んでベンチを出たら審判からゲームセットの掛け声が。。。それはローマ帝国総督ポンティウスが下した不条理な死刑宣告だった。彼が優先するのは彼の事情であって、こちらの意気込みではない。民衆たる我々は受け入れるしかない。ここはイスラエルで彼はローマ帝国総督なのだ。世の中を動かし、人を裁くのはいつの時代も権力なのだ。
こうして私の10日間に及ぶ殉教の旅は終わった。終わってしまえば、苦悩も苦痛も感じない。たとえ十字架に身を添えられていたとしても。
僅かに胸のうちに残ったクモの巣のような違和感を取り除くべく、また若干八つ当たりもしたく、10番と8番を飲みに誘うも彼らの危機管理能力は高く、「雨が降るから」という絶妙微妙な理由で逃亡を許してしまう。
すべてを受け入れた私は、暖かい家庭で温かい風呂に入り、程よく冷えたエビスを2本飲み干し、21時に天使と共に眠りに付いた。諫早湾の死泥に暮らすムツゴロウのように。
FORCE 001004/1
矢砲 10220-/5(時間切れで6回攻撃は無効)
1-5で敗戦。今季通算11勝5敗
1/中/関原、2/遊/亮、3/投/由良、4/一/榎本、5/二/鳥羽、6/三/久保田、7/捕/藤本、8/右/水谷、9/左/土肥、10/DH/山田 遅れて参加捕手:浦田
先発:●由良4回2H4四球自責点2、藤本1回
敢闘賞:久保田
6月14日14時~16時。この時空間は10日間にわたって私を悩ませ、苦しませた。
寄せる小さな喜びの波が、帰す大きな悲しみの波となって私を沖へと誘う。繰り返し繰り返し何度も何度も、私に苦渋の決断を迫り、私のマネージメント力を試し、あざ笑い、器を図った。まるでワーグナーの終わらない雄大な交響曲のような響きで。
序章:処女受胎・マリア
事の起こりは、6/5のカバのあくびのように長くて退屈な午後に来た1通のメールからだった。そこには「14日御幸球場譲ります」と悪魔の免罪符のように書かれていた。私は悩んだ、すでに13日の活動が決まっているので連日になる。週末2日間を野球でつぶれるのは家庭的にまずい。それと同時に私の脳裏に別の思考が浮かんだ。JOLY大会も消化しなければならない、谷とナベさんのために日曜グランドが欲しい。事実6月は日曜のグランドが皆無だった。
第1の試練:最後の晩餐・ユダ
苦渋の決断で14日の活動を決め、グルスケに書き込んだ私に野球の神は最初の試練を与えたもうた。谷とナベさんは欠席、浦田もマツケンも休みで捕手不在、投手陣はすべてローテーションの谷間で登板不可。ここでJOLY大会はあきらめ練習試合に切り替えた。
第2の試練:偽りのメシア
掲示板に対戦募集を乗せたところすぐに希望者が現れた。その男は「ジングライヤーの大田」と名乗った。「マナー・ルール等は気をつけております。」と宣言し携帯番号も書いてあった。他にも対戦希望者はいたが、大田が一番早かったのでこの男を都知事選と同じくらい気軽な気持ちで選んだ。ところが大田から全く返信が来ない。不穏な空気を感じ、携帯にお電話リンリンしてもいつも留守電。敬虔な殉教者足る私は礼拝のように朝・昼・夕・夜・夜中と2日間大田に向かってベルを鳴らし続けた。しかしその携帯から大田の声を聞くことはできなかった。それはまるで存在は感じるが誰も姿を見たものはいない、神秘の沼に生息する河童のようだった。
第3の試練:3名の使徒召喚
前日15時天王洲にて大田を諦め、次の一手に着手。使徒ヒシヤーンに14日活動予定の矢砲との対戦を持ちかけ救済を受ける。しかしこの救済には新たな試練が隠されていた。参加者9人中3人が矢砲組だったため、前日にも関わらず3人の信者を新たに召喚しなければならない。月が昇り沈み行く、短い魔性の磁場の間に。
第4の試練:ゴルゴダの丘・背負わされた十字架
タイヤパンクというアクシデントを乗り越え、矢砲の皆様のご好意によって無事プレーボール。私はマウンドに向かって歩いた。そこがゴルゴダの丘だとは気づかずに。この日FORCEは覇気がなかった。攻撃では5回までに4安打4四死球9盗塁で攻めながらも本塁憤死を繰り返し1点しか奪えない。矢砲さんの守備が素晴らしかったのはもちろんの事、意識なき攻撃ではランナーを進めることもましてや点数を重ねることもできないのである。守備ではエラーと緩慢な守備が多かった。投手がリズムを作れない事を考慮しても多すぎた。矢砲さんの点を取る積極的な姿勢との差が浮き彫りになった。こちらのほうが明らかに体が重いのが目立った。
しかしこのまま殴られっぱなしでは終われない。6回表逆襲で一気に4点返して同点に。時計の針は15時45分、裏を守って引き分けにと意気込んでベンチを出たら審判からゲームセットの掛け声が。。。それはローマ帝国総督ポンティウスが下した不条理な死刑宣告だった。彼が優先するのは彼の事情であって、こちらの意気込みではない。民衆たる我々は受け入れるしかない。ここはイスラエルで彼はローマ帝国総督なのだ。世の中を動かし、人を裁くのはいつの時代も権力なのだ。
こうして私の10日間に及ぶ殉教の旅は終わった。終わってしまえば、苦悩も苦痛も感じない。たとえ十字架に身を添えられていたとしても。
僅かに胸のうちに残ったクモの巣のような違和感を取り除くべく、また若干八つ当たりもしたく、10番と8番を飲みに誘うも彼らの危機管理能力は高く、「雨が降るから」という絶妙微妙な理由で逃亡を許してしまう。
すべてを受け入れた私は、暖かい家庭で温かい風呂に入り、程よく冷えたエビスを2本飲み干し、21時に天使と共に眠りに付いた。諫早湾の死泥に暮らすムツゴロウのように。