キダタロー先生
一昨年12月
92歳の誕生日を前にラジオで語った現在の心境
兵役が無くなって我々の身体のタガが取れるほど開放感を味わった
それがずっと続いてほしいなと思います。
兵隊って望まない死ですから、あれだけはやめたいなと思いますね。
人間てなんでそんな事ばっかりするんかなと思います。
軍歌は質の良いものになると
『俺は悠久の大義に生きるために死ぬんだ!』
という気にさせるすごいものを持っているんです。
持っていながら私の頭の中には未だに軍歌が1番から3番まで明瞭に残っている。
今も頭の中に鳴って心地よくなっているんです。
それだけ軍歌というのは恐ろしいものであり
また美しいものであるという思いで
毎日悩むというか感無量というかなんでこんな音楽があんねんと、そんな思いでおります。
怖いですね、ヒトを本当に自分から死に追いやるような
喜んで死に追いやるような音楽でありながら
何十年とわたって耳の中に頭の中に明瞭に残っている
しかも心地よくというこの恐ろしさ
未だに音楽の中で軍歌の恐ろしさを自分でも解決できないです
これが今現在の心境です
音楽の力は大きいです。