私がここ数年で読んできた健康・
栄養関連の本で良かったもの第3弾は、
腸内環境の本です
腸と森の「土」を育てる
微生物が健康にする人と環境
:桐村 里紗 (著)
タイトルだけ見ると、
腸と森にどんな関係がと不思議で
仕方ないと思いますが、
人の健康・社会問題・環境問題は
全て繋がっていると訴える著者。
著者は、臨床現場において最新の
分子整合栄養学やバイオロジカル医療
・腸内フローラ研究などをもとにした
医療を幅広く経験された医師なのです。
本書では近年明らかになっている
腸内環境と心身の不調との関連について、
最新情報を伝えつつ、人と地球の土を
同時に改良する食べ物の選択の重要性と
具体的方法を「プラネタリーヘルス※」
の観点から説いています。
(※多様な生態系を維持し、人を含めた
地球全体の健康を実現すること)
近代農法や畜産が環境に与える甚大な
影響と、それを解決する農業や食の
未来についても触れています。
*学んだこと
🍀人と森の生命システムは似ている。
私たちにとっての"土"は、腸内環境である。
🍀食中毒菌のO-157は「抗生物質ばかり
投与された牛の大腸菌が病原性大腸菌に
変化したもの」
→ アメリカの食品産業の現状に警鐘を
鳴らし、アカデミー賞ドキュメンタリー
長編賞にノミネートされた映画
「フード・インク」でも、O-157は
コーンを飼料に食べ続けたことによる
突然変異で大腸菌が耐酸性を持つように
なり、より危険な157の株へと進化した
ものとありました。
私たちが恐れている食中毒菌O-157は
飼育場の産物だったのですね。
🍀人に対して抗生物質を乱用してきた
ように、作物を病気にする病原菌や
害虫から守るための農薬や殺虫剤により、
微生物が減少した土壌では、逆に
病原性微生物や害虫が繁殖しやすくなる。
それがまた農薬の使用を招くといった
悪循環に繋がる。
🍀 ヘルシーフードのアボカドは、
プラネタリーヘルス的な食材では無い
(悪質な大量生産によりメキシコ等の
干ばつ被害や森林破壊、不当労働が問題に)
学んだことは、ここに書ききれないほど
あるのですが、気になる方は是非
手に取ってみて下さい
本書を読んで、私は自分の関心が
"人を健康にする食事"から
"人の身体と地球に負担が少ない
ベターな食事・農業"へと対象の幅が
広がりました
食と環境に興味がある方は、
「kiss the ground」や「フード・インク」
の映画もおすすめです。
是非ご覧ください
本が気になる方は、
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