「権力の抑制的行使を踏み外している」 与党内からも厳しい声 日本学術会議人事介入
毎日新聞2020年10月2日 21時48分(最終更新 10月3日 00時29分)
https://mainichi.jp/articles/20201002/k00/00m/040/305000c
首相官邸による「独立組織」への人事介入は、今回が初めてではない。第2次安倍政権下でも検察庁や内閣法制局の人事に介入し、世論の反発を受けた。これまでは官房長官として批判をかわす答弁を繰り返していた菅義偉首相だが、今回は任命権者として矢面に立たされる形となる。与党からは政権発足時に記録した高支持率の低下を懸念する声も上がっている。
「人事に関しては総合的な判断があるから、全容を説明するのは難しいかもしれないが、できるだけ丁寧に説明していただきたい」。公明党の石井啓一幹事長は2日の記者会見で、日本学術会議の人事に関し政府に注文をつけた。公明党関係者からは「検察庁法や内閣法制局長官の時と一緒だ。権力を抑制的に行使するところを踏み外している」と厳しい声も上がっている。
学術会議候補者、「官邸が覆した」? 内閣府は「そのまま全員を上げた」
毎日新聞2020年10月3日 05時00分(最終更新 10月3日 11時04分)
https://mainichi.jp/articles/20201002/k00/00m/010/339000c
日本学術会議が新会員として推薦した候補者105人について、内閣府がそのまま首相官邸に上げていたことが2日、複数の政府関係者への取材で判明した。
人事の決裁は、内閣府日本学術会議事務局から内閣府人事課を経由して首相官邸に上げられる。政府関係者は「内閣府は『首相官邸側がいきなり覆した』と言っている。人選に関して内閣府が身分照会をかけることはなく、今回もそのまま推薦者全員を官邸に上げた」と指摘した。別の政府関係者は「事務方は今回、当事者能力はないから国会でも答弁のしようがない。官邸に聞いてくれ、となるだろう」と語った。
コロナ重症化リスクを囲い込むカギ わかってきたメカニズム 研究チームが見つけた物質
毎日新聞2020年10月3日 10時00分(最終更新 10月3日 10時00分)
https://mainichi.jp/articles/20201002/k00/00m/040/241000c
新型コロナウイルス感染症と診断された患者が、軽症のまま治るか、それとも重症化してしまうか――。それらを初期段階で予測するたんぱく質を国立国際医療研究センターの研究チームが見つけた。見つけた5種類のうち「CCL17」と「IFN-λ3」については世界で初めて同定。さらなる研究で有効性が実証され、臨床現場で実用化されれば、重症化しうる人をいち早く囲い込むことで、医療資源を重症者や重症化予備軍に集中できる可能性が高まる。【金秀蓮】
トランプ氏「呼吸に障害」と大統領顧問 報道官は「気力に満ちている」 コロナで入院
毎日新聞2020年10月3日 10時48分(最終更新 10月3日 10時48分)
https://mainichi.jp/articles/20201003/k00/00m/030/051000c
新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領(74)は2日午後(日本時間3日午前)、首都ワシントン近郊のウォルター・リード陸軍病院に入院した。ホワイトハウスのマケナニー報道官は声明で「大統領は気力に満ちているが、軽度の症状がある」と明かしたうえで、「今後2~3日は病院のオフィスから執務を行う」と職務遂行が可能であることを強調した。米メディアによると、トランプ氏には微熱やせきの症状があるという。11月3日の大統領選が1カ月後に迫る中、現職大統領が入院する異例の事態となっている。
財政逼迫「休業要請できない」 コロナ第2波に揺れた都
朝日新聞 2020年10月2日 17時00分
https://www.asahi.com/articles/ASN9Z51TXN9JUTIL03V.html?iref=comtop_ThemeRightS_02
7月2日昼過ぎ。報道各社が速報を流し始めると、都庁内はざわつき始めた。都内の感染者は107人に急増、2カ月ぶりに100人を超えたことを伝えるニュースだった。「市中感染の広がりを表す人数だ」。ある幹部は感染拡大を認め、そう嘆いた。
「批判的な研究者を狙い撃ち」 任命除外、識者の見方は
朝日新聞 2020年10月3日 9時00分
https://www.asahi.com/articles/ASNB27V60NB2UTIL04Q.html?iref=comtop_7_01
「日本学術会議」が推薦した会員候補のうち6人が任命除外された問題。憲法学者らからは「学問の自由」が侵害されると批判があがった。いったい何が問題なのか、3人の識者に聞いた。
東京都立大の木村草太教授(憲法)の話
憲法23条が保障する学問の自由には、「個人が国家から介入を受けずに学問ができること」と、「公私を問わず研究職や学術機関が、政治的な介入を受けず自律すること」の二つが含まれる。学術の観点から提言をする日本学術会議は、学術機関の一種だ。
憲法23条は「公的学術機関による人選の自律」も保障しており、今回の人事介入は学術会議の自律を侵害している。学問の自由に、公的研究職や学術機関の自律が含まれるのは、一般的な解釈だ。
トランプ米大統領、数日間入院へ 「私はとても元気だ」
朝日新聞 2020年10月3日 8時43分
https://www.asahi.com/articles/ASNB325SPNB3UHBI00D.html?iref=comtop_7_04
新型コロナウイルスの検査で陽性反応が出たトランプ米大統領(74)は2日夕、ワシントン郊外のウォルター・リード陸軍病院に入院した。米ホワイトハウスによれば、トランプ氏は数日間入院し、病院内の執務室から執務を行う予定。これに先立ち、主治医は「トランプ氏は倦怠(けんたい)感があるものの、気力にあふれている」との声明を出した。ただ、ニューヨーク・タイムズによると、トランプ氏は微熱や鼻づまり、せきなどの症状があるという。
2日夕、マスクをしたトランプ氏はホワイトハウスを出て報道陣に無言で軽く手を振り、大統領専用ヘリ「マリーン・ワン」で病院に向かった。トランプ氏はツイッターに、「ウォルター・リード陸軍病院に向かう。私はとても元気だ」と語る映像を投稿した。
案里被告が「幹事長から預かった」 現金授受の県議証言
朝日新聞 2020年10月3日 10時10分
https://www.asahi.com/articles/ASNB335YYNB2UTIL01W.html?iref=comtop_7_03
昨年7月の参院選をめぐり、公職選挙法違反(買収)の罪に問われた参院議員の河井案里被告(47)の公判が2日、東京地裁であった。検察側の証人として出廷した岡崎哲夫・広島県議(65)は、案里議員が「(自民党)幹事長から預かった」として現金を渡してきたと証言した。
岡崎氏の証言によると、案里議員が現金30万円入りの封筒を渡してきたのは、昨年3月、無投票で当選が決まった翌日。封筒を差し出しながら「当選おめでとうございます。(自民党の)二階(俊博)幹事長から預かってきた」と言ったという。
案里被告「あははは」と笑いだし弁護人が制止
河井夫妻から現金受領議員、すべて役員外れる 自民県連
朝日新聞 2020年10月3日 10時20分
https://www.asahi.com/articles/ASNB33CD0NB2PITB00X.html?iref=comtop_7_05
自民党広島県連は2日、新しい役員人事を公表した。昨年の参院選をめぐり参院議員の河井案里被告(47)と夫で元法相の克行被告(57)から現金を受け取ったとされる県議や広島市議は、いずれも役員から外れた。県連は疑惑のある議員らを役員から外すことで、クリーンさをアピールする狙いがあるとみられる。
東京近郊に鉄道旅行、GoTo効果で復調の兆し…系列ホテル予約20倍増
読売新聞 2020/10/03 10:47
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20201003-OYT1T50136/
「Go To トラベル」に東京が追加され、鉄道を使った旅行も活発になっている。JR東海によると、同社グループの旅行会社が東海道新幹線などを利用して企画する旅行商品の予約状況は、9月は前年の3割にとどまっていたが、10月は7割まで回復。JR東日本でも、同様の旅行商品の予約状況が、8月は前年の14%だったが、10月に入り同29%に伸びた。
微熱続くトランプ氏、鼻づまり・せきの症状…入院は数日間か
読売新聞 2020/10/03 11:12
https://www.yomiuri.co.jp/world/20201003-OYT1T50116/
【ワシントン=蒔田一彦】新型コロナウイルスに感染した米国のトランプ大統領(74)は2日午後、大統領専用ヘリコプターで、ホワイトハウスからワシントン郊外の軍の医療施設に移った。ホワイトハウスによると、トランプ氏は新型コロナ感染症の「軽い症状」があり、慎重を期すために数日間入院し、施設内で執務を続けるという。
トランプ氏は2日午後6時(日本時間3日午前7時)過ぎ、ホワイトハウスの庭にスーツ姿でマスクを着用して現れ、歩いて専用ヘリ「マリーン・ワン」に乗り込んだ。感染判明後、公の場に姿を現したのは初めてだが、報道陣と言葉を交わすことはなかった。米メディアによると、トランプ氏が入った医療施設には大統領専用の病室があり、集中治療室(ICU)や会議室も備えているという。
バイデン氏さらに優位か 激戦州もリード維持―米大統領選
時事通信 2020年10月03日07時09分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020100201099&g=int&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit
米民主党のバイデン前副大統領=9月30日、ペンシルベニア州ピッツバーグ(AFP時事)
【ワシントン時事】米大統領選まで1カ月の段階でトランプ大統領が新型コロナウイルスに感染したことで、民主党のバイデン前副大統領は最大の争点である「政権のコロナ対応」への批判を一段と強め、接戦州で攻勢に出たい考えだ。経済の再開などに慎重な自らの政策の正当性を強く打ち出せれば、さらに優位になる可能性がある。
トランプ氏、無防備さ露呈 コロナ感染で終盤に痛手―米大統領選
時事通信 2020年10月03日07時09分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020100201142&g=int&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit
トランプ米大統領=9月30日、ワシントン(AFP時事)
【ワシントン時事】トランプ米大統領(74)の新型コロナウイルス感染は、再選を目指す1カ月後の大統領選に向けて大きな痛手となった。集会などの運動がしばらくできなくなるばかりか、マスク着用を避けるなど大統領としての「無防備さ」も露呈し、国民の評価に影響を及ぼしそうだ。
「私たちは直ちに隔離と回復のプロセスを始める。私たちは『一緒に』これを乗り越える!」。トランプ氏は2日未明にこうツイートした。11月の投票直前に選挙戦に大きな影響を与える「オクトーバー・サプライズ」を地で行く告白に政界は騒然となった。
「学問まで支配か」「独裁だ」 任命拒否の教授ら、怒りの警鐘―学術会議
時事通信 2020年10月03日07時12分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020100201040&g=soc&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit
日本学術会議が推薦した会員候補6人の任命を菅義偉首相が拒否した問題で、対象となった複数の大学教授が2日、取材に応じた。「会議の在り方がゆがむ」「違法な介入。独裁だ」と口々に批判の声を上げ、政府の姿勢に警鐘を鳴らした。
「禁断の領域に手を出した」と語るのは立命館大法科大学院の松宮孝明教授。「憲法が定める学問の自由を守るため、学術会議は独立性を持ち、政権と一定の距離を置いてきた。説明できる正当な理由もなく介入したのは法の趣旨に反する」とし、「立憲主義、法治国家を分かっていないのでは」と切り捨てる。
任命拒否「首相に権限なし」 3教授、野党会合で批判―学術会議問題
時事通信 2020年10月02日11時49分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020100200644&g=pol
菅義偉首相が日本学術会議の会員候補6人の任命を拒否した問題をめぐり、野党は2日、拒否された松宮孝明立命館大院教授ら3人からヒアリングを行った。松宮氏は「首相には推薦された候補者を拒否する権限はなく、理由のない拒否は違法だ」などと首相の対応を厳しく批判した。
松宮氏と共に参加したのは岡田正則早大院教授と小沢隆一東京慈恵会医科大教授。松宮氏と小沢氏はオンラインで参加した。
東証、原因究明急ぐ 専門家「管理甘い」―取引正常化に安堵感
時事通信 2020年10月03日07時11分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020100201143&g=eco
取引が再開し、日経平均株価の終値などを示す電光ボード=2日午後、東京都中央区の東京証券取引所
東京証券取引所は2日、前日に終日停止した全銘柄の株式売買を再開し、市場はひとまず正常化した。大きな混乱はなく、関係者の間に安堵(あんど)感が広がった。しかし、システム障害の再発防止策を講じるためにも、原因究明は急務。専門家からは管理体制の甘さを指摘する声が上がっている。
2日午前9時の取引開始を「固唾をのんで見守った」というインターネット証券関係者は、静かな売買の始まりに胸をなで下ろした。ただ、同社のシステム部門は取引再開に向けた調整のため徹夜で作業。顧客からの問い合わせも普段より多く、2日に予定していた取引内容の訂正や取り消しの要望が目立ったという。
「コロナ感染」いいね165万 米大統領投稿に最大反響
共同通信 2020/10/3 06:41 (JST)
https://this.kiji.is/684874227978421345?c=39546741839462401
【ニューヨーク共同】トランプ米大統領が2日未明、自身とメラニア夫人が新型コロナウイルスに感染したと明らかにしたツイッター投稿に対する反響が過去最大となった。米メディアが2日、報じた。午後までに「いいね」は165万件を超え、リツイート(転載)は90万件近くに上った。
政府、首相の会員任命「形式的」 学術会議法改正で文書作成
共同通信 2020/10/3 09:02 (JST)10/3 09:15 (JST)updated
https://this.kiji.is/684912494141342817?c=39546741839462401
日本学術会議が推薦した新会員の候補者6人が任命されなかった問題で、政府が1983年の日本学術会議法改正に際し、首相の任命は「形式的」との見解を記した文書を作成していたことが3日、分かった。立憲民主党の小西洋之参院議員が国立公文書館で確認した。
文書は総理府(現内閣府)が83年に作成したとみられる「日本学術会議関係想定問答」で、内閣法制局の「法律案審議録」に含まれていた。首相の任命は実質的かとの問いに「推薦に基づいて会員を任命することとなっており、形式的任命である」と答えていた。
日本学術会議の任命拒否 2018年に解釈変更か
東京新聞 2020年10月3日 05時55分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/59309
学者の立場から政策提言する国の特別機関「日本学術会議」の新会員候補6人の任命見送り問題を巡り、加藤勝信官房長官は2日の記者会見で、首相の任命権を定めた日本学術会議法について2018年に内閣府と内閣法制局が協議し「解釈を確認した」と明らかにした。確認した内容には触れなかったが、この時に任命拒否も認められるとの解釈に変更した可能性がある。(井上峻輔、木谷孝洋)
◆加藤官房長官「法に基づいた適切な対応」
◆耳の痛い勧告を避けるため?
<金口木舌>孤立させてはいけない
琉球新報 2020年10月3日 06:00
https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1201460.html
性被害者当事者団体「Spring」の山本潤代表理事は13歳から7年間、父親から性暴力を受けた。恐怖のあまりに感情を封じ込め、母親に被害を打ち明けられなかった。性暴力は父親と別居するまで続いた
▼山本さんはアルコール依存、強迫症状…。さまざまな後遺症に苦しめられた。著書「13歳『私』をなくした私 性暴力と生きることのリアル」につづっている。誹謗中傷を恐れ、性暴力の被害を相談する人はわずかと言われている
▼刑法性犯罪の見直しの必要性を議論する法務省の検討会が始まっている。現行法では性交に不同意でも激しく抵抗したことが立証できなければ罪に問われない。被害者支援団体などは「暴行脅迫要件」の撤廃を求めている
▼自民党の杉田水脈衆院議員が性暴力被害者支援を巡り「女性はいくらでもうそをつけますから」と発言した。当初、発言を否定したが一転し認めて謝罪した。発言は被害者にも非があるような見方を植え付ける
▼党は杉田議員を口頭注意したにすぎない。他の所属議員らもジェンダーに絡む差別的な問題発言を繰り返しており、根強い女性蔑視と性暴力を軽んじる体質があるのではないか
▼性暴力撲滅を求め全国各地で「フラワーデモ」が開かれ、賛同の輪が広がっている。「性暴力を許さない」。その思いの共有が性暴力の防止と被害者の救済につながる。