私がまだ保育士として勤務していた時のお話です。
まだなりたてで若い時です。
自分が担当ではなくて、別のクラスの男児でした。
別のクラスなので、別のクラスが合わさって行う合同保育の時間で、関わる子供でしたが、怒られる場面の多いお子さんでした。
なんであんなによく怒られたり注意されたりしているのだろう、と観察していましたが、
そのうち、わざと怒られることをしているのでは?と思うようになりました。
なんで、怒られるのにわざとやっているのだろうか、やっている「悪いこと」というのは、そんなに深刻ではないです、友達にちょっかいを出して言いつけに来られたり、なかなかお片付けをしない、そんな日常に誰にでもあることです。
それにしても、よく怒られたり注意されたり、回数が多い。
注意されていることが理解できないのか?それならば、分かるようにお話したり諭したりしないと、と色々考えてたのですが、
その時、ベテランの先輩の先生に教えていただきました。
「怒られてでも、構って欲しい子供がいるんだよ。」と。
若かった私は、「え?怒られてるのに?わざわざ?」みたいな気持ちだったと思います。
でも、よく見ているとやっぱりその先輩の言う通りなのかもしれないと思いました。
わざとやっているんじゃないか?
なので、合同保育の時間しか会わない子供でしたが、他の大勢の子供も一緒に見ているので、あまり怒らずに軽く注意をするだけにして、「そんなことをしなくても、あなたのことが大好きだし、こっちで一緒に遊ぼう。」というようなメッセージを送り続けました。
やはり、大勢の子供を一緒に見ているので、その子だけに関わり続けるのは難しいのですが、できるだけ、「ちゃんと見てるよ」というようなメッセージが伝わるようにしてみました。
少し経つと、その子から話しかけてくれることが増え、色々お話をして過ごす時間もできるようになり、他の子供に無駄にちょっかいを出すことも少しずつですが減りました。
やっぱり自分だけ見てほしいという気持ちがあったようです。
でも、自分だけ、というのはなかなか難しい、そのことも、子供なりに分かるように伝えました。
「もっと、Aちゃんとお話したいけど、今はできないからまた今度ね
」などと言うと、「うん、わかった」と聞き分けてくれるようにもなりました。
すぐに結果が出たのかというと、全然そうではなく、時間をかけて関わった感じです。
やはり時間はかかりますが、継続は力なり、ですね。
そして、少しずつ成長しますね。
大人としては、「分かっているのなら、そんなことをわざとやるな。」という気持ちにもなるのはわかりますし、それを伝えるのは悪いことではないとは思いますが、わざとやっている、その裏の動機みたいなものも考えの中に含めておくほうが、それが伝える言葉にも反映してくると思います。
子供だけでなく、大人でもやはり自分を優先してほしい気持ちが出てくることがありますが、人間ですから仕方ないです、そんな時もあります。
子供は、あって当然といえば当然の気持ちですから、バランス取りながら、でも「ちゃんと見てるよ」のメッセージが伝わるように、ですね。
怒られてでも構って欲しい、のお話でしたが、このパターンが長く続くと、逆に「構ってもらうためには怒られることをする」みたいな変なパターンになってしまうこともあるかもしれないので、
その辺りをよく観察してみるといいかもしれないですね。