フットハットがゆく! -61ページ目

(第130回)八十機知

 
 四月になると僕はひとつ歳をとる。今年で38になる。今、日本の男子の平均年齢は78歳くらいだから、もうすぐ折り返し地点だ。女子の平均年齢は85歳くらいだから、男女の平均を仮に80歳として、今日はいろいろと計算してみたい。


睡眠…
 だいたい人間は、1日の3分の1を睡眠にあてる。ということは人生80年なら、だいたい26~7年は寝る、ということになる。27年も寝るなんて、もったいない気もするが、そういう生き物なのだから仕方が無い。


食事…
 生き物に絶対不可欠なのが食べる事。個人差があるだろうが、だいたい一食30分として1日三食90分。これを年間365日、80年をかけると、262万8千分となり、これは約5年に相当する。
 人間、人生のうちまる5年間は食う事に時間を費やすのだ。もし5年もぶっ通しで食い続けたら、元大関のKONISHIKIの百倍くらい太ってしまうだろう…。


大便…
 食べたものは排泄しなければならない。しかし人間、大便の時間にはかなり個人差がある。1分足らずで大を済ますうらやましい人もいるが、僕は便の歯切れが悪く、おまけにぢのため、だいたい一回10分は粘っている。お通じは毎日あるので、計算すると人生、29万2千分を便器にまたがっていることになる。時間にして4千8百60時間もキバらなければならない。考えただけでぢが出そうだ。日にちに計算すると約200日ぶんの時間である。
 ちなみに1分で用を足す人は、約20日間しか便器でキバらない計算になる。僕と、1分の人とでは、人生に180日の差が出ることになる。この差は大きい。なんとか別のことで、差を埋める努力をしなければ…。


風呂…
 僕が大便でロスした時間を取り戻しているのが、風呂(シャワー含む)である。僕は自宅で一人で仕事をする事が多いので、そういう時はほとんど風呂に入らない。外に出て人に会わなければならない時のみ、風呂に入る。だから、放っておけば1週間くらい風呂に入らない事もある。
 まぁ仮に週3回、1回30分の計算で行くと、人生で約260日ほどしか風呂に入らないことになる。仮に毎日1時間風呂に入る人がいるとすれば、そのひとは1210日以上、風呂に入る事になる。僕との差は1000日近く! これで大便の不利はすっかり取り返したぜ!(不潔やっちゅうねん!)


考え事…
 それにしても我ながらしようもないことをよく考えるなぁと思う。
 基本的に、僕は考え事が好きである。暇なときはだいたい考え事をしている。考え事というのは便利なもので、食事中でも、風呂の中でも、トイレの中でもできるし、散歩中や、寝る前なども考え事にはおあつらえ向きの時間である。だいたい1日に3時間ほど考え事をするとして、人生で約10年、考えまくることになる。石の上にも3年と言うし、10年も考え事をすれば、それなりに面白いことが見えてきそうなものだ。


 人間八十年…機知を得て人生を吉となせるか?

2007年4月1日号掲載 


KONISHIKI
KONISHIKI 1963~
元大関小錦八十吉(やそきち)。現役時代の体重は280kg!

追記・・・副題つながり、苦しいですし、文章中の人物シャレも強引ですが、エッセイの内容自体は気に入っています。人生27年も寝るなんて、その他諸々の生理現象の時間を足せば、おそらく人生の半分は生理現象なのではないでしょうか…


ヒトはなぜ人生の3分の1も眠るのか?—脳と体がよみがえる!「睡眠学」のABCヒトはなぜ人生の3分の1も眠るのか?—脳と体がよみがえる!「睡眠学」のABC
(2002/07)
ウィリアム・C. デメント

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