(第135回)星、真位置
最近、毎朝起きると携帯の星占いをチェックしている。僕の牡羊座が運勢ランク1位になっている日はとても嬉しい。
先日、どうしても付き合いでパチンコをしなければならない日があり、5年ぶりくらいに打ってみると、投資額千円でフィーバーした。その日は牡羊座ランク1位の日であった。別の日、買ったばかりのビデオデッキに、酔って酒をこぼしてしまい故障してしまった。その日はランク最下位の日であった。
星占いを信じる。信じないは人の自由だが、僕はけっこう信じる方である。星占いの原理はよく知らないのだが、人のバイオリズムが、 星の磁気から何らかの影響を受けるであろうとは、何となく思う。
そもそも、1月生まれの人と、7月生まれの人は、『約3億km』も離れた場所で生まれているのである。というのも、地球は太陽のまわりを1年かけて1周(公転)しており、その円の直径が約3億kmなのである。だから太陽系規模で考えた場合、生月日が半年違えば、生まれる場所は3億km違うということになる。
ということで、3億kmも離れた場所で生まれた人が、まったく同じ磁気の影響を受けるとは思えない…
もうひとついうなら、地球の公転速度は秒速約30km。(速っ!…ピンと来ない人のために補足すると新幹線でだいたい秒速80mである。) 生まれる時間が1秒違えば、生まれる場所は30km違うのだ。(ほぼ京都ー大阪間!) 1日違えば、約260万km離れるのである。地球1周は約4万kmだから、65周分がたった1日でずれるのである。
ということで、 生命体が受ける太陽系星の磁気影響は、生まれる時によって全く異なることになり、逆に近い人もいるのである。近似値の人の運命やバイオリズムを統計立てたのが、星占いということになる。
ちなみに、太陽系が銀河系を公転する速度は秒速約220km。銀河系がとなりのアンドロメダ銀河と接近している速度は秒速約100km。そう考えると、同じ生月日でも年が違うと、宇宙的には、かなりの距離が離れることになる。う~ん、深いね。
私見だが、生命が誕生する瞬間というのは、赤ちゃんがオギャーといった時ではなく、精子と卵子が受精した瞬間だと僕は思っている。子供が欲しい人は、しっかり星の位置を確認してからがんばってね。お子さんの運命がかかっていますから…。
さて、熱心に星占いについて書いて来たが、同じ星占いでも自分のバイオリズムと合わないものもある。その証拠に牡羊座一つとっても、雑誌やテレビ、WEBサイトなどによって全く異なる運勢を発表していることがある。そんな時は、自分と愛称のよいものを一つ限定して信じるのが良い。僕の場合はそれが携帯の占いなのである。
もし、星の真の位置と磁場の関係を完璧に把握し、生態に与える影響を全てデータ化できれば、人生も短編小説並みに集約して運命づけることが出来よう。でも現代科学ではまだまだデータ不足のため、けっこう複雑な長編小説になったりするのである。
2007年6月16日号掲載

星新一 1926~1997
小説家。短編小説(ショートショート)の神様といわれる。
| 追記・・・星の真位置(しんいち)=星新一で…。中学生くらいの頃星新一読みまくった記憶があります。短編の中にあっと驚く展開が隠されている…永遠のあこがれですね。僕も短編小説を書いてみたいです。 |
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