名も無きものに本物あり | 足から健康 櫻井寿美

足から健康 櫻井寿美

足と靴の専門店を経営しながら足と靴の研究にも携わっています。
日本人の足の環境をさらに良くして、
「元気で100歳」を一緒にめざしましょう。

昨日、「オーダーメイドインソール販促ご担当者様」というDMが届きました。何かいな?と中を開けてみると、「おもてなしセレクション」にエントリーしましょうという内容のものでした。

 

「おもてなしセレクション」って何?と中身を見ると、百貨店や新聞社、大手広告代理店などによる「権威付け」ビジネスのようで、自社の製品をこの団体の審査機構にエントリーすると、審査員が内容を評価し、審査を通過したあかつきには、何かのお墨付きをもらえるというものです。日本版モンドセレクションといったところでしょうか。

 

もちろん、無料で評価してもらえるのではなく、選定料とか受賞登録料といった名目で、お金を納める仕組みとなっています。受賞したらしたで、協賛企業の博報堂から、売れるパッケージだとかネーミングだとか、目に留まるHPなど「ブランディング」の提案などもあるのかもしれません。

 

過去に選定されている商品を見ると、どちらかというとスタートアップ企業が多いようで、名前が売れていない分をカバーするためのツールとして使われているようです。権威とか名前に弱い私達日本人には、こうした仕組みが有効なのかもしれませんね。

 

それに引き換え、同じく昨日届いた案内ハガキ。

 

 

昨年、綾部まで足を運んで観に行った「有道佐一」の回顧展の案内でした。

 

有道佐一氏は、綾部出身の画家で、ヨーロッパで高く評価され、その後日本に戻り、画家として独立をしますが、日本画壇からの誘いを断り、故郷綾部で創作活動を続けたという人物です。

 

作品は、綾部の四季折々の美しい自然がダイナミックに描かれ、心が洗われ、いつまでも絵を眺めていたいと思わせるものばかりでした。

 

画壇からの誘いを断らなかったら、日本の画家として、今ではもっと多くの人々が知るような人物になっておられたかと思うのですが、彼はそのような「名誉」だとか「名前」には興味が無く、ただ純粋に故郷の自然と向き合い、キャンバスと向き合っていたかったのでしょう。

 

期間は短いですが、この夏お奨めの展覧会です。

 

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