小児科医の嘆き | 足から健康 櫻井寿美

足から健康 櫻井寿美

足と靴の専門店を経営しながら足と靴の研究にも携わっています。
日本人の足の環境をさらに良くして、
「元気で100歳」を一緒にめざしましょう。

先日、「子供靴を扱っておられますか」というお電話を頂きました。が、残念ながら数年前に子供靴は全て撤退いたしました。

 

店を始めた28年ほど前は、自分たちも子育て真っ最中ということもあり、子供の足を健康に育てるための靴選びは大切だと、小さな足の成長を妨げず、支えてくれる、しっかりした子供靴を扱っていました。幼稚園や保育園などで、子供の足の健康をテーマにしたお話もさせて頂いた事もあります。

 

その頃扱っていた子供靴は、ドイツから輸入されたもので、がっしりした造りの非常に優秀な靴でしたが、それなりに価格も高く、よほど意識の高い方、もしくは必要に迫られて購入される方がほとんどでした。

 

そのような親御さんは、我が子の足の健康に対する意識がとても高く、事あるごとに、あるいは定期的に、子供の足のチェックにお越しになっておられました。当時、親に連れられて来店されていた小学生が、大学生や社会人になって、来店されることがありますが、皆さん足に問題なく、すくすく育っておられる様子を見ると、非常に嬉しくなります。

 

しかし一般的には、子供靴が大切なことは分かるけれど、そこまで子供靴だけにお金をかけられないというのが、多くの反応でした。また、子供も小学校の中学年ぐらいになると、クラスで自分一人だけが、変わった靴を履くことに抵抗する気持ちも芽生え始め、親の想いだけでは何ともならない事態にも遭遇するようになります。

 

さらに、子供人口の激減、出生数の低下など、社会的な環境の変化。

 

というような事情で、私達も遂に子供靴から撤退することになったのです。

 

先日、小児科医をされているお客様が、「小児専門やけど、最近では、糖尿病や高血圧といった診察ばかりですわ」と嘆いておられましたが、その言葉が、今の社会をすべて表しています。

 

今や小手先の少子化対策ではどうにもならず、人口を増やすこともさることながら、私たちの国を守り、維持するための対策が急がれると感じる今日この頃です。

 

歩きたくなる靴はフットクリエイト。ご相談はTEL075-365-3748、またはこちらよりご予約ください。