足に関連のある病気③-外反母趾 | 足から健康 櫻井寿美

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足に関連のある病気③は、知っているようで知らない外反母趾。

 

フットクリエイトに来店される方に比較的多いのが、外反母趾です。といっても、整形外科で「外反母趾です」という正式な診断を受けておられる方は少なく、どちらかというと、ご自身で足の様子を見て、「外反母趾で…」と相談にこられるケースがほとんどです。

 

外反母趾の変形は、徐々に進んでいることも多く、また、全く痛みも伴わないことも多く、ご自身ではなかなか気づきにくいのかもしれません。私もかつて、その痛みに悩まされたことがありましたが、痛みが出て初めて自分の足の変形に気づくような有様でした。足というのは、普段はそれぐらい関心を持たれない場所なのですね。

 

外反母趾の変形にともなって、足趾の神経が圧迫されると、足の親指の感覚が失われたり、あるいは外反母趾の前段階として見られる、足の横アーチ低下にともなって、足裏前足部にタコができることもあります。

 

このように、外反母趾は、変形による痛みに加えて、足に様々なトラブルをもたらします。

 

女性の履く、ハイヒールがその大きな原因とされていますが、リウマチや糖尿病からくる関節変形で、外反母趾のような形態となることもあり、いずれにしても、靴選びを慎重にすることが大切です。

 

人が素足で立った時、踵に7割の体重が、足趾部に3割がかかります。ところが、例えば10㎝のヒールを履いた時には、体重のかかる割合が逆転し、足趾付近に7割もの荷重がかかってしまい、この負担によって、足の横アーチが低下し、開張足となり、外反母趾へと移行すると言われています。

 

このように、普段の履物の選択が、足のトラブルを引き起こすこともあり、外反母趾は靴による足の生活習慣病とも言えるかもしれません。

 

毎日履く靴だからこそ、足に負担をかけないものを、吟味して選びましょう。

 

歩きたくなる靴はフットクリエイト

 

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