マラドーナについて | 欧州サッカー観測所

マラドーナについて

マラドーナが大好きです。
中でも、ゾーンプレスにまつわる話がもう好きで好きでたまらないのですが、
numberにのっていたのをどこぞかの親切さんがネットにあげていましたので
勝手に拝借してきました。^^;


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(Number612号より)

マルディーニ

「リベラの才能・・・全てが、一つも無駄にされることなく、歴史の
フラグメントとしてクラブ内で大切に保管されてきた、その上で・・・
(マルディーニはここで一つだけ大きく息を吸い込んでから続けた)
時代は1人の天才の出現を目の当たりにすることになる。
ナポリに降り立ったディエゴ・アルマンド・マラドーナ。彼の
才能にイタリアは言葉を無くした。特に86年のマラドーナ・・・・、
あの左足は常軌を逸していた。圧倒的な技術によって彼はまず世界を
征し、その足で次にイタリアを一蹴したんだ。事実上、たったの
1人で・・・。超個人主義を謳うサッカーがミラノから遠いナポリに
現れ、我々は屈したんだ。北対南の歴史的な構図を背景としたこの
事実は確かに、当時の北のクラブにとって覆すべき命題とされていた
と言えるだろう。その事は否定はしないよ。そして、このマラドーナの
存在こそが、ミランの中に眠っていた何か(それをDNAと呼んでも
いいろう)を触発し、呼び覚ましたんだ。改革は時を置かずして
始められた。恐ろしく過酷なトレーニングに裏付けられた革命がね(笑)」


バレージ

「ベルルスコーニによってミランの内部の全てが変化した。
そう言っても過言ではない。マラドーナを抑えながら、だが同時に
攻撃的であること。これがベルルスコーニ体制で歌われた最初の
スローガンだった。失敗のリスクを承知の上で新しい何かの実践を望む
空気が時のミラン全体を支配していたんだ。マルディーニが言うよう
に我々の中の潜在的な意識がマラドーナを媒介にして触発され、発火した。
まさしくその通りだと思う。彼を抑える為の策、その方法もまた画期的
だった。ボールを持ったマラドーナに対処するのでは無く、どうやって
彼からボールを遠ざけるかに全神経(戦術の全て)が傾けられた。
ナポリ戦の前、キックオフを10分前に控えたロッカールームでサッキは
我々に何度も繰り返していたものだ
『奴にボールを渡すな、奴の視界からボールを消せ』-
これが打倒マラドーナの唯一にして絶対的な策に他ならなかった。」


アリゴ・サッキ

「『過剰なまでの戦術要求によって、本来の醍醐味(突出した個の技術)
を否定したサッカー。』そのような批判の渦中に、確かに一時期私も
身を置くハメになった。だが、時のメディアが私に寄せた批判が間違い
であると私は強く確信していた、だから彼らの声に耳を閉ざすような真似
は一度もしなかった。彼らは私にこう言っていたものだ。
『君が実践するサッカーとは、突出したタレントを抹殺するものに
他ならない』とね・・。だが真実は違う。私はあのディエゴ・マラドーナ
の獲得を希望した、いや熱望した者の1人なのだから。
現実にはディエゴは唯一無二の存在だ。つまり彼以外のタレントはほぼ、
横一線に並んでいるものと考えるべきなのだ。彼以外のプレーヤーは、
チームという組織が課すルールに従順であるべきだと。それが私の哲学で
あり、だからこそ私はクラブでも代表でも、常に一貫した義務を選手全員
に課していたのだ。そして今、私はレアル・マドリーの中に居る。
変らない概念を基本としながら、イタリアとは明らかに違うサッカー文化
を持つスペインで、私が出来ることを模索していく。


アンチェロッティ

「サッキが成し遂げたような、テクニカルな意味での『偉大な革命』を
今後のサッカー界が見る事は無いだろう。何故なら、あのマラドーナの
再来を世界が見る事など不可能な筈だからだ。
それでも小さな事柄の集積から生み出される何かは必ずある。
例えば今、我々の中盤を指揮するピルロを見れば、僅かな変化の兆しに
人々は気付くことだろう。相手チームが今どのようにしてピルロ封じを
試みているか。そこを注視すれば、もしかすると次のミランの展開を
読めるかも知れない。」


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この手の話はよく聞いてきたのですが、
なにかドラマがあるんですよね。

…そこがもうたまりません。



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