みなさんは子どもさんが試合とか練習をする時って、どんな言葉を掛けていますか?
まさか、こんなことってないですよね(笑)。
でも、似たようなことってありませんか?
例えば、ガンバレ!とか、勝つぞ!なんてね。
これって、子どもにとってはプレッシャーでしかないんです。
そればかりではありません。
お前はダメだなぁ…とか見下すような言い方をすることってありませんか?
仮に、言葉に出さなかったとしても、子どもは大人のほんのちょっとした見下す態度を察して、微妙に感じる取るものです。
そもそも、日本人って根性論が根強いから、どうしても褒めるのが苦手のようですね。
別に褒めてさえいれば良い!というわけではないんですけどね。
そこで今日は、私が「とも」にどんな声掛けをして育てたのか?
そんなことをお話します。
1.もっとリラックスして!
「とも」のプレースタイルはリラックスです。
これは、私のブログで何度も紹介しているタイツ先生との関わりがとても大きいと思います。
フィジカル的には、一本歯下駄トレーニングのように、全身をリラックスをすることで筋出力が最大化しますし、骨格のバネ作用や体幹のスムーズな動きが出来るんです。
ドリブルでも、キックでも、トラップでも、常にリラックスを心がけています。
ちょっとでも力んでいたら「ダメだよ…、リラックスしないと!」と注意していました。
だって、いくら気合いを入れたってパフォーマンスは改善しませんよ。
世界大会に出場するスポーツ選手たちもよく言うでしょ?
「楽しんできます!」ってね。
こういうのもリラックスに通じるように思います。
一方、メンタル的にもリラックして緊張しないので、いつでも情緒は安定しています。
まるで冷め切ったみたいに…。
というか、過度な感情の起伏はあまりないようです。
だから、あまり目立たないタイプだと思います。
でも、小学生のころは、教室などで床に落ちているものをリフティングしていて、先生に怒られた…なんてことはよくありましたね。
そういう時は「バレないようにやらなくちゃ…」なんて冗談を言ってあげました(笑)。
2.大丈夫…「とも」なら出来るよ!
試合の時、子ども自身の実力を超えるようなパフォーマンスを期待するのは無理です。
練習で出来ることを試合でも確実にプレーするように…。
そんなふうに声掛けすることが大切です。
ガンバレ!とか、勝てよ!なんて応援する気持ちは分かりますが、この言葉の裏側には大人の過度な期待が込められているように思います。
ましてや、「落ち着いて!」なんて言ったら、よけいに緊張したりして
ところで、明治大学ラグビー部の元監督の北島忠治さんという方を知っていますか?
もうすでに他界されましたが、生前はおじいちゃん監督として有名でしたね。
当時の明治大学は実際の練習や試合の指揮をほぼヘッドコーチが仕切っていました。
北島さんは、練習や試合の前に学生たちの前でひとこと言うだけです。
それが「いつも通りにやりなさい」。
試合の前には「練習通りやりなさい」。
この言葉は深いです。
かなり昔のテレビのインタビューで北島さんは次のように話していたのを覚えています。
「試合中の学生たちに何を言っても無駄ですよ。だってみんな頭に血が上ってカッカ来てますからね。だから小学生でも分かるような言い方をしてあげないとダメなんですよ…」
要するに、北島さんは選手たちに難しいことを一切求めずに、出来ることを確実にやりなさい…。
そんな思いがあったのではないでしょうか?
ちょっと前置きが長くなりましたが、大丈夫…「とも」なら出来るよ!という声掛けは、実は続きがあります。
大丈夫…「とも」なら出来るよ!
いつも通りやれば良いんだから!
子ども自身の能力を超えるような過度な期待をしないことです。
北島さんの思いを私流にアレンジしただけなんですけど。
3.だったら、どうすれば良い?
サッカーに限らず、スポーツでは「考えさせる」ということが大切ですよね。
その時に注意することは、大人が子どもに一方的に答えを与えないことです。
大人でも子どもでも、難問に直面した時はどうやって解決策を考えると思いますか?
それは、自分自身の知識を総動員しつつ、ほんのちょっとのアイデアを加えて答えを出そうとします。
つまり、自分の持っている能力(つまり引き出しの中味の量)を超えるものまでは出せないんです。
だから、なかなか答えが出せない子どもがいるはずです。
そうした時に、大人が子どもにすぐに答えを出したらどうなりますか?
子どもは盲信的になってしまうだけであって、その瞬間は思考停止です。
これって当たり前のことなんですが、意外とやってしまう大人って多いと思います。
そこで一工夫をして、「だったら、どうすれば良い?」という問いかけです。
まるで禅問答のようですが、ここは子どもの成長のために、大人の忍耐力が求められます。
もちろん、子どもからバカげた答えが返って来るかも知れませんし、親からすれば感情的になってしまうかも知れません。
そうした時は、子どもから答えが返ってきたという事実に目を向けてあげるべきです。
要するに、自分で考えて答えを出したということ…。
そして、「アハ体験!」とか「ガッテン!」のように、子どもにとって気付きが得られたと考えましょう。
でも、そこから先も子どもとの根比べは続きますよ(笑)。
子育ては忍耐力が必要ですからね。
子どもは大人の操り人形ではありません。
一人の人間です。
そして社会の宝なんです。
大切な子どもを活かすも殺すも、大人しだいだと思います。
ぜひ参考にしてください
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