スパルタ式と自主性の尊重って相反するものですが、どちらもスポーツに限らずいろいろな分野で見られます。

どちらが良いとか悪いとかなんてことは、一概には言えないと思います。

 

次の動画は、ある番組での特集です。

みなさんは、これを見てどう思われますか?

 

 

ここで、スパルタ式と自主性の尊重で、それぞれが有効な局面を分けて考えてみましょう。

 

私が思うに、

(1)スパルタ式

烏合の衆のような集団をまとめる時に有効だと思います。

家畜(ヒツジの群れを連想してください)を集団行動させるようなものかも知れません。

でも、人間を家畜に例えるのは、ちょっとムリがありますけど笑い泣き

ちなみに、動画でも言っていますが自主性は強制の先にあるもの…。

つまり、一定の時点からは自主性を尊重するスタイルに転換する必要があると思います。

 

(2)自主性の尊重

ある程度のレベルを持っている集団をまとめる時に有効だと思います。

何も分からない人たちの集まりに対して、いくら自主的に…と言っても困ってしまうだけです。

だって、ゼロ歳児の赤ちゃんたちを集めて「今日から自主的に一人立ちしてね…」と言っても無理でしょ?

つまり、ある程度のレベルに達している人たちが集まっているなら、それ以上の強制とかスパルタは必要ないんです。

 

こういうことをきちんと理解していないスポーツの指導者って意外と多いと思います。

 

例えば、自主性を尊重しているつもりの変なコーチっているでしょ?

いつもニコニコして笑顔を絶やさない。

子どもたちがふざけていても注意しない。

さらに、子どもたちに練習の意味を理解させずに、いつかは分かってくれるだろうと勘違い。

だから、毎回同じ練習メニューを繰り返すだけ。

そうすると子どもたちは飽きてしまう。

戦術やテクニックもたいして教えず、試合の時も自分たちで考えてくれるだろうと勘違い。

だから、試合になると「君たちで考えて試合をしてみなさい!」の一言だけ。

 

これじゃあ、子どもたちは、どうしたら良いのか分からないでしょ?

結局、サッカーをしているのか?遊んでいるのか?

明るく…、楽しく…、と言うだけなら、それでも良いんでしょうけど。

でも、サッカーっていちおう集団競技だから、ある程度のまとまりがないとね。

それに、まとまった集団にするために、ある程度のことはきちんと教えてあげないと…。

 

 

先ほど、スパルタ式と自主性の尊重で、それぞれが有効な局面を分けて考えましたよね。

ということは、有効な局面に応じて、それぞれを使い分けることが大切なんです。

 

例えば、最初は厳しくしてもよい。

でも、慣れてきたら、次は自主性に委ねる。

こうした自主性に委ねた時点で、今度は競争意識を持たせると、子どもって意外と成長します。

というか、自然と目標とかライバル視する存在とかを見付け出すんです。

さらに、自分自身の数値目標(リフティングを何回やる!みたいな)も考え出します。

 

別の言い方をすると、自分に厳しくできるようになるんです。

これが、大人への第一歩だと思います。

 

そうした中で、ふざけてしまうような子どもたちがいたら、別のカテゴリーを作ってその中でのみ練習をさせる…。

同じ学年だからと言ってムリして一緒に練習させる必要はないでしょう。

こんな工夫も必要だと思います。

そもそも、ふざけてしまうような子どもたちに競争意識を期待しても、時期尚早だと思うからです。

たしかに、そうした子どもは劣等感を抱くでしょう。

そうした時は機会を見て元に戻せば良いだけです。

 

 

これまで、私は「とも」にいろいろとサッカーを教えて来ましたが、どちらかと言えば小二~四年生まではかなり厳しくしました。

たぶん、当時の私は、日本で最も厳しいお父さんコーチだったかも知れませんねゲッソリ

 

でも、小五からは自主性に委ねるようにしました。

なぜなら、知的レベルの発達段階から見て、10歳前後を基準にある程度の自主性を持たせないと単なるロボットのまま成長してしまうからです。

 

もちろん、キック、ドリブル、トラップ、戦術、オフザボールの動きなどは、そのつど教えましたが、基本を教えたら、あとは本人任せです。

もちろん、時々は練習の様子を見ましたが、よほど間違っていない限り、口出しは控えるようにしました。

 

要するに、「とも」の成長に応じて、スパルタ式と自主性の尊重を使い分けたんですね。

 

今日の記事の中で、私が言いたかったことは、どちらが良いのか?ということではありません。

むしろ、どちらも必要だと思います。

 

そして、最も大切なことは、子どもの成長段階に応じた両方の使い分けではないかと思っています。

 

 

 

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