「もしもし、あのですね。番組のメインで・・・」
何千…何万回かもしれない、舞台を踏んできた後藤さんから、かすかに緊張を感じた第一声でした。
生で見ているときは舞い上がっていたからわからなかったけど、DVDを見たら、そんな気がした。
のんちゃんの、呼吸する胸元からも、かすかにそれを感じた。
余談だけど、私たちにとって、あの単独ライブがどれほどのものだったか、フット以外のお笑いファンの人には伝わらないのですよね。伝える必要はないのですけど。
あの日、最初の告知があった無限大ホールにいた人たちの中に、この喜びが分かる人はほとんどいなかったと思う。
確か…一人か二人、ひゃぁ、って声を上げた方がいた。
ああ・・・あれは気持ちのホントの声だなって思った。
ファンってそういうもの。
ファンだけが持つ特別な気持ちっていうの、ありますよね。
ただ、今回のこのDVDに関しては、フットファン、フットに対して特別な思い入れがない方でも、ぜひ見ていただきたい傑作なのです。
一回の舞台を収録したものですが、あまりにも高い完成度に驚かれると思います。
流れで勢いで言い方や場面でどうのとかじゃ、そんなんじゃ絶対に出せない、味わい深い面白さがぎっしり。それは何度見ても、いくつになって見ても面白い。断言します。
何度も書いているけど、たかが単独ライブなんです。
どんな芸人さんもやってる。
そうなんだけど、そうじゃないんです。
フットが初めて告知をした時点でなぜか、
これはマジだ
と思ったあの感じ。
それが、これを見て、さらに確信に変わったのです。
このジャケット。
2色のみ、目を消され、固く口を閉ざしたような表情。
これ、お笑いのコントライブDVDのジャケットに見えますか?
河原さんは、何を思いながらこのジャケットをデザインされたんだろう。
二人のどんな姿、どんな思いを頭に浮かべたんだろう。
そもそも、ジャケットを楽しそうにする必要はないんですよね。
「いいから、見てみ。」
シンプルだから、かえってそれが伝わってくる、そんな素敵な作品です。
DVDの中の二人は、通して見ると、進めば進むほど、どんどん真剣になっていき、こっちはどんどんどんどん面白くなっていきます。不思議な相互作用です。
惜しげもなく…ほんとに惜しげもなく次々と、今持ってる限りの二人の力を私たちに見せてくれたんです。
フットは得るもの得て、そこそこの地位を気づいた人たちですが、そんな彼らが、チケットを買ったほんの何百人に対して、思いっきり笑かそう、いいものを見せようという、非常にシンプルな思いがあの舞台に、そして今回のDVDに詰まっています。
作・演出
フットボールアワー 岩尾望 後藤輝基
純正フットボールアワー。
もしかしたら、私たちが待ち焦がれた、その何倍も何倍もフットは待っていたんじゃないかな。
披露する、あの日を。
Are we laughed at ?
Or do we make you laugh?
笑かすことは、たやすくない。
しかしその道のりは愉快である
意味は違うけど、こんな風に解読してみてもいいかもしれません。
※ドレキグラムについての詳細は、こちらの記事とその前後にあります。
http://ameblo.jp/foot-love/entry-10106785553.html
↑見た直後のテンションがまた・・・逆に反省材料として記録しといてよかったと思うほどアホです。