久々に美術館巡りで東京へ行ってきました。
まずは上野へ。
上野駅といえば「自由」ですね。
毎日通勤している人でも気にしていないのでは。
「栄西と建仁寺」展@東京国立博物館平成館。
開館と同時にわき目もふらず一番奥へ。
同じ事を考える知らないおっさん3人同時一番乗り![]()
「国宝 俵屋宗達筆 風神雷神図屏風」
薄暗い館内照明の中に、風神雷神がライトアップされ、
ドドーンと浮かび上がっています。
やはりこの存在感はすごいです。
脳内で太鼓がけたたましく鳴り響いてきます。
むしろ観ている方が値踏みされてるような。
イスに座り、しばし向き合います。
これこれ、この圧倒的な大作を静かに独占できる
贅沢な時間。(正確にいえば今回はおっさん3人の時間)
これが醍醐味のひとつです。
最初から順番に見ていく人達がここに到達するまで
たっぷり堪能し、それから最初に戻って順番通りに。
禅宗を広め、建仁寺をたてた栄西禅師の800年遠忌を
記念して、ゆかりの宝物を集めた展覧会です。
他には「海北友松筆 雲竜図」。
これも作品の大きさに圧倒されます。
この日はまだ左4幅のみしかなく、公開途中から
全8幅揃うようで右も見たかったが仕方ない。
他は「伊藤若冲筆 雪梅雄鶏図」。
雪の白に対して、鶏のとさかと花の赤が鮮やか。
など、他にもビッグネームの作品がボリューミィでした。
ついでに本館も寄ったのですが、本館は本館で
「桜めぐり」のテーマでこれまた膨大な作品数ですから
次もあるし、仕方なく巻いて巻いて。
次は「世紀の日本画」展@東京都美術館。
これまた日本画ですが、日本美術院再興100年として
近代日本画の傑作が揃っています。
しかし、すんごい人、人、人です。
覚悟して中へ。
のっけから横山大観の「無我」、「屈原」、
狩野芳崖「悲母観音」、菱田春草「四季山水」、
橋本雅邦「龍虎図屏風」と傑作のオンパレードです。
じっくり見たいのに人が多すぎて観れません![]()
その後も孔雀やら芥子やら禾山笑やら比叡山やら
いつか見たいと思っていた作品が次から次に出てきて
もう何が何やら。
完全にオーバーヒート状態でした。
1日かけてゆっくり観たかったですね。
次は国立西洋美術館へ。
今は企画展準備中でしたが、上野に来て
ここに寄らない訳にはいきません。
西洋絵画の歴史を辿れる膨大な松方コレクションを
これもさらっとみました。
お昼ごはんを食べてしばし休憩。
疲れた。
休憩後、六本木に移動し、
さあメインイベントです。
この絵を観るために東京に来ました。
「ラファエル前派展」@森アーツセンターギャラリー。
少し前にブログに書いたように、ミレイの
「オフィーリア」をいつか観たいと思っていましたが、
その日がきました。
順番になんか見れません、真っ先に「オフィーリア」へ。
はあっ!!!
目の前に!!!
じーん・・・。
大塚美術館でこの絵の存在を知り、
いつか本物を観たいと思って10年。
妻よ、ありがとう。
わがままを許してくれて。
ついに観ることができました。
ここも人であふれかえっていましたが、
そんなの目に入りません。
写真では分からない細かい部分まで
じっくり観ることができました。
ドレスのキラキラ感、川の水の透明感、
草木の鬱蒼感、そしてなにより生死を
さまようゆえか、あの神々しいまでの美しさ。
見事なまでの、本物が放つオーラを感じる事が
できました。
まさに至福。
イスがなかったので、何回も戻ってきては
観ました。
もちろん、他にも素晴らしい作品が多数ありました。
どっちかというと、ミレイよりロセッティ展でした。
「受胎告知」、「ベアタベアトリクス」、「プロセルピナ」、
「ダンテの愛」、「最愛の人」などなど。
全てロセッティ作品のスペースがあって、
そこはロセッティ好きにはたまらない空間だったと
思います。
英国絵画ここにあり、しかとこの目に焼き付けました。
大満足でしたので、もう帰っても良かったんですが、
上の森美術館でこれをやっていたので。
「アンディウォーホル」展@森美術館。
現代アートを知らない人でも知ってる
ポップアートの第一人者ですね。
すみません、もうホントさらっとw
映像作品を観てたら寝そうになるし。
彼の場合は作品ひとつひとつを吟味というより、
生き方そのものが革新的であり、アートなのでは。
疲れましたが、充実はしました。
本音はこんな強行スケで観たくないんですけどね。
美術品鑑賞と強行スケってそれだけで矛盾した
行動だと思うし。
ただ、時間とお金の都合上、頻繁に東京に
これないんで。
もっとがんばれ名古屋~![]()







