たったひとつの冴えたやりかた (ハヤカワ文庫SF)/ジェイムズ,ジュニア ティプトリー
¥756
Amazon.co.jp

夜勤が終わって寝たら変な時間に目が覚めて(夜中の1時)、本棚をちょこっと片付けている最中に遭遇して再読してしまいました。


中編?短編?が3本入ったものなんですが(まあ、SFの名作の一つに数えられるだろう作品ですからくどくどした説明は余計ですね)、表題作の「たったひとつの冴えたやり方」は何度読んでも泣けます。


この本を読むといつも思うんですよ。

ifの可能性。

出会えた喜びと、その為に起こった悲劇。


結末を知ったまま過去に戻って出会わない選択肢をつきつけた時、人は何を選ぶのかなと。


閑話休題


作者のジェイムズ・ティプトリー・ジュニア。

SF界に様々な驚きを残した人。


この方の作品大好きですが、この人自身の生き方もすごく好きです。


それこそまるで物語みたいに破天荒は一生を送った人。

事実は小説より奇なり、といいますけど、本当にそうだなぁと納得させられてしまう生き様。


ちなみに最後は痴呆症の進んだ旦那さんを取り決め通り拳銃で撃ち殺して、自分の頭もピストルで撃ち縫いて、死亡、という。


私初めて読んだこの人の作品が「たったひとつの冴えたやり方」で衝撃と感動を覚えたんですが、物語の後、解説でまた衝撃を覚えさせられるなんて思ってもみませんでした(ティプトリーさんの半生について解説で触れられているのです。ちなみに本名はアリス。可愛いよね)


とにもかくにも。

色々な面で読まなきゃ損、の作家さんだと思います。