久世光彦さんは過ぎた時代を書くのがとても上手い。


大正時代なんて欠片も縁のない私ですらあの日に帰りたい気持ちにさせられる。


それとも知らないからこその幻の時代への憧れだろうか…。


九鬼さんへの追悼と亡き時代への哀悼が胸を打つ。


今、文学はどこにあるのだろう…ふとそんなことも考えさせられた。


独自の文体、それを持った最近の作家はいないような気がする。


小説が小説であることの意味をもう一度考えないといけない。文章で物語を綴ることの意味を。


殊勝にもそんなことを考えさせられた。