替え玉上等! 海外進出したジャパニーズ・ラーメン・チェーンは飽和状態 | 映画の中の奇妙なニッポン

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ジャパニーズラーメン店の海外進出は加速しているが、バンコクも例外ではなく、「一風堂」から「亀王」まで新店が続々オープンしている。そんな中、ここ数年間でバンコク市内の店舗数が最も増えたのが「ちゃぶ屋とんこつらぁ麺 CHABUTON」だ。



で、マーブンクロンセンターにも間口の小さな「ちゃぶとん」支店ができているのを見つけ、ふらりと寄ってズルズルやっていたら、すぐ隣のテーブルに白人の家族連れがやってきた。神経質そうな父親と疲れた感じの母親、中学生ぐらいの長男&長女の四人家族。ドイツ語で会話している。


メニュー片手に真剣な表情で議論し始めた一家は、どういう注文をすれば四人とも満足できるか、サイドディッシュも含めてオーダーの組合せを必死に考えているようだ。


(こんな目立たないラーメン屋にすぅーっと入ってきて、時間をたっぷりかけ真剣にメニューを選んでいる。最近は欧米でも日本のラーメンは人気らしいから、この家族は相当なツウに違いない……)


一家のシリアスな雰囲気に少なからぬリスペクトを感じつつ、隣席の様子をうかがっていると、やがて彼らのオーダーが確定した。


 「替え玉3つとご飯1つ。それからトッピングメニューにあるカラアゲとモヤシ」


メニューには写真も載っているし英語の説明もついている。確信犯だ。このガイジン夫婦はこれだけを注文し、食べ盛りの子供二人とシェアしてしのぐ節約作戦を発動したのである。


ラーメン屋に入って肝心のラーメンを頼まず、替え玉だけ注文するなんて目からウロコだ。というか、タイ人店員もなんで普通にそのオーダーを受け入れるんだよ! そもそも替え玉なんて、茹でてあるだけで味がないでしょーが!