今日12月12日は、伯父の命日だ。
亡くなった伯父は父の長兄に当たる。享年42。脳溢血で、突然だった。
あの日、小学生だった私が学校から帰ると、父と母がなんだかバタバタしていた。
「敦彦伯父さんが急に亡くなった。今から言って来る」
母は短くそう言うと、父と一緒に車で出かけて行った。母は終始眉間に皺を寄せていた。父がどんな顔をしていたかは覚えていない。
葬儀は淡々と過ぎて行った。伯父と言っても忙しい人だったし、私も小学校高学年で、昔ほど遊んでもらっていたわけではないから、亡くなる前にそんなに思い出が残っているわけではなかった。確か、私は泣かなかったように思う。ただただ突然のことで、びっくりしていた。
ただ一つ、園芸が趣味だった伯父が「夏ばこ、これをやろう」と言ってくれた、セントポーリアの鉢植え。それが唯一の思い出らしい思い出だ。伯父は大切にしていたセントポーリアを、一鉢分けてくれたのだ。淡いピンクの、かわいい花が咲いていた。
しかし私は、その鉢植えを枯らしてしまっていた。しっかり世話をしなかったからだ。セントポーリアは育てるのが難しい。ズボラな子供だった私には、土台無理な話だった。
今でもセントポーリアを見ると、少し申し訳ない思いと共に、亡くなった伯父を思い出す。