やりきれない。この一言に尽きる。
一人の頭のイカれた男のために、未来ある若者の命が奪われた。暴言かも知れないが、あえて言いたい。
オマエが死ねば良かったのに。犯人。
イカレ男が立てこもった理由は、元妻と復縁する、しないのゴタゴタだと言う。単なる家庭内のイザコザに、銃まで持ち出したのだ。一体何がしたかったのか。立てこもり最中に地元のFM局に電話し、自分の主張を聞けと迫ったと言う。その内容というのが「元妻が復縁を拒んでいて・・・」というものだったと言う。悩み相談室か。本当に、一体何がしたかったのだ。
己の信念に殉ずる覚悟もなく、追い詰められた末の行動でもなく、ましてや国家への暴力的反逆行為でもない。ただの痴話喧嘩。銃で妻と子供を威嚇してたら、騒ぎが大きくなって警察が来てしまったというしょうもなさ。どれだけはた迷惑な男なのだ。「キ○ガイに刃物」という形容が、これほどぴったり来る状況は他にはあるまい。
殉職した林警部は、若冠23歳。去年結婚して、娘が生まれたばかりだったと言う。優秀な警察官で、精鋭部隊SATに抜擢された。将来が嘱望された人材だったのだ。そんな人が、一人のイカレ男の凶弾に倒れたのだ。それも、不幸な偶然が重なったと言う。防弾マフラーに一度当たって弾が下方向に兆弾し、わずかな隙間から鎖骨に入ってしまったのだそうだ。弾が当たった所には頚動脈があり、それが致命傷になってしまった。
無念だったろう。誇り高き精鋭部隊、まさか自分が死ぬとは思ってもみなかっただろう。SATは、銃を持った相手を制圧するための、あらゆる訓練を受けていると言う。素人が撃った、たった一発の銃弾で命を落とすことになるとは・・・運が悪かったとしか言いようがない。気の毒でならない。こんな事件で死んでしまうなんて。
犯人は元々DV夫で、妻は一人、DV被害女性のためのシェルターに一時避難していたらしい。シェルターの住所も連絡先も男には秘密だったらしいから、元妻の方から連絡を取るか、偶然会わない限り、接触はありえない状況だったそうだ。偶然街中で会ってしまったのか?それとも、置いてきた子供たちが心配になって、戻ってしまったのか・・・?どちらにしても、元妻とイカレ男の接触が無ければ、こんな事件は起こらなかったのにと思うと、やるせない気持ちになる。もちろん元妻に責任は無いが・・・。
犯人は、死刑になるのだろうか?感情的には死を以て償うべきだと思うが、恐らくそうはならないんだろうな・・・。ならば、せめて、この先「楽しい」とか「幸せ」だとか思うことが一度も無く、ただただ貧しく、虚しく、苦痛に満ちた辛い毎日を送りながら、90歳の天寿をまっとうして欲しい。